本誌記者 蘭辛珍
国際社会がここ2年の中国経済低迷を懸念していた頃、中国の政策決定層は楽観的な態度を示し、現在の中国経済動向を「新常態」(ニューノーマル)と名づけた。習近平主席は5月10日に河南省を視察した際、各地方政府に対し、現在の経済発展の段階的特徴を出発点として、「新常態」に適応し、戦略上の平常心を保つよう要求した。
この1年で中国政府が経済成長鈍化に対し刺激策を取っていないことからも、中国の政策決定層が経済「新常態」を肯定していることが容易に見て取れる。
どのように中国経済の「新常態」を扱うか?この「新常態」は中国の将来の経済政策決定にどのような影響を及ぼすのか?こうした問題が、中国各界の学者や機関が盛んに議論し研究するテーマとなっている。
2014年5月9日午後、河南省尉氏県張市鎮で小麦の成長を視察する習近平主席。(張鐸撮影)
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