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中越海上紛争の行方(二)

 

従って、中国は「硬軟」とり混ぜた措置を取るべきである。ベトナムに紛争激化手段を取らぬよう説得し懐柔すると同時に、断固として対抗措置を講じ、ベトナムを交渉による紛争解決という正しい道筋に立ち戻らせる必要がある。その一方で、準備を整え、ベトナムが法的措置に出ることを常に警戒し、主権利益を守る必要もある。

現在のところ、経済面では、中越両国はまだ一体化にはほど遠い状況にあり、両国間の貿易と経済協力はバリュー・チェーンのローエンドに位置している。中越両党には、党管理や施政面で広範な共通利益があり、中越両党と政府は中越両国の前世代の指導者が締結した友好と中越友好の大局を大事にしたいと考えている。しかし文化面では、ここ数年、中越間の青年交流と人的・文化的協力は密切だったとはいえ、我々が目にしたのは、中越友好協力の旗を掲げる一方で、中越友好に利するところのない声をのさばらせているベトナムの姿だった。ベトナムにおいては、中国は強大なのをいいことに弱きをくじく侵略拡張の典型として描かれてしまった。そのため、人的・文化的交流の効果や質が大きくそがれ、心の交流という目的にはまだ遠く及ばない。ベトナムの若者の中越関係史に対する理解と中国への共感は急激に低下している。

両者を総合すると、現在、中越間の経済貿易協力と人的・文化的協力は、紛争・係争発生時に、解決手段としてまず外交平和交渉を選ぶための土壌になるところまでいっていない。従って、中国が紛争解決メカニズムを構築・整備し、協定の拘束力と執行力を高める一方で、長期的には、中越経済の相互依存と文化的共感を高めるよう努力することが、中越衝突解決にとって最も効き目ある2つの良薬であり、最も効果的で長期的な方法とルートなのである。

「北京週報日本語版」2014年6月10日

 

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