本誌記者 曾文卉
シルクロード経済ベルトは古代シルクロードの概念をベースにして作られる新しい経済発展地域であり、その東側はアジア太平洋経済圏、西側は発達した欧州経済圏とつながる。2013年9月上旬、習近平主席は上海協力機構会議の会期中にカザフスタン・ナザルバエフ大学で講演した際、古代シルクロード沿いの国々によるシルクロード経済ベルト共同構築という構想を打ち出した。習近平主席は、「ユーラシア諸国の経済連携をさらに緊密化し、相互協力を深め、発展の余地を広げるため、革新的協力モデルによる『シルクロード経済ベルト』をともに構築し、点から面へ、線から平面へと拡大する広範な地域協力を推進しよう」と提案した。
経済ベルト沿い地域各国に恩恵
「紀元前2世紀、シルクロードは中国と中央アジア、欧州をつなぐ道の扉を開いた。新シルクロード経済ベルト構築は30億人の同経済ベルト沿い地域各国の人々に恩恵をもたらし、中国と中央アジア諸国の投資貿易と協力交流をさらに牽引するだろう。我々はこの構想を理解し、支持する。そして参加に対しても自信を持っている」。シルクロード博覧会メインフォーラムの基調講演で、キルギスタン議会副議長のSascoBaeva Assia AitBayeJAa氏はこのように述べ、シルクロード経済ベルト構想を高く評価した。
イラン中国工商会会長のAsadollah Asgaroladi氏も同様の観点を持っている。氏は、24日に行われたシルクロード国際商協会友好協力(西安)円卓会議で、「シルクロード経済ベルト構築は世界人口の半数近くの人々に関わり、尋常ならざる意義があり、世界経済全体に影響し、シルクロード沿いの人々の生活も改善されるに違いない」との考えを示した。氏はさらに、中国の偉大な提案に非常に感謝するとし、全力でシルクロード経済ベルト構築を支持する意向を示した。また同フォーラムでは、ウクライナ工商会主席のChirikov G.D.氏も次のように述べた。「古代シルクロードは東洋から現在のウクライナを経由して西洋に至る。ウクライナは東西文明の接点として、ほかでは替わることのできない役割を果たしてきた。中国が打ち出したシルクロード経済ベルト構築はシルクロード沿いの国々の利益に適い、人々に実質的恩恵をもたらすだろう」。氏は、シルクロード振興によるユーラシア経済版図のさらなる復興を支持し、「中国はこの偉大な計画において重要な役割を果たすだろう」と述べた。
イタリアから参加したトレヴィーゾ県議長のFulvio Pettená氏によれば、イタリアは最も早くから中国と貿易往来を始めた国の1つだ。2000年余り前のシルクロードは、東は長安に発して西はローマに至り、2つの偉大な古代文明国をつなげていた。今日のシルクロード経済ベルト構築は中国とイタリアの経済貿易交流と交流深化に新たなチャンスをもたらすだろう。双方はこのチャンスをつかみ、潜在性を掘り起こし、それぞれの経済社会発展をさらに牽引していくべきだ。中国域内のシルクロード経済ベルト沿いの5省・自治区は地域が広く、資源が豊富で、中国西部大開発戦略は主にこの地域で展開される。氏は、これらの地域は自身の資源・エネルギー・人材優位性の発揮を重視し、交通物流の整備を推進し、自身の市場の発展育成を重視するべきだ、との提案を行った。
5月24日に西安で行われたシルクロード国際商協会友好協力(西安)円卓会議
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