グルメの背後にある中国文化
「舌の上の中国」第1シーズンは、2012年8月の中韓国交正常化20周年の際に韓国で初めて放送された。韓国メディアは当時、「この番組を通じて目と耳で中国グルメを味わえる。また、このドキュメンタリーは中国各地の食を紹介することで、中国人の食と文化や生活風俗などとの重要な関係を示した」と報じた。反響が大きかったため、韓国4大テレビ局の1つである文化放送はその月の末、ゴールデンタイムに再放送し、これもまたブームを引き起こした。文化放送は、「このドキュメンタリーは簡単な料理方法紹介の範囲を超えて、人と自然の物語を織り込み、豊富で多彩な中国の食文化を紹介した」と評している。その後第1シーズンは同テレビ局で何度も再放送された。今年第2シーズン放送開始のニュースも韓国メディアの注目を集め、多くのネットユーザーが韓国語字幕版を心待ちにしている。
「舌の上の中国」第1シーズンを見た日本の視聴者は、「中国料理は日本でとても普及しているが、これまでの中国料理の印象はまず『おいしい』、次が『量が多い』といった程度だった。ドキュメンタリーを見た後、中国料理に対する認識を改めた。『舌の上の中国』は食をテーマとしたドキュメンタリーだが、その独特の視点は中国の伝統的な食を視聴者に理解させるだけでなく、人と食材、人と社会との微妙な関係も描き出している」と評価している。
ベルギーでも「舌の上の中国」第1シーズンが放送された。ベルギー国営テレビ放送部ゼネラル・ディレクターのトゥループ氏は、「これは優れたドキュメンタリーだ。撮影のレベルは大変高い。見終わった後、中国の美食に強く引き付けられた」と話す。「舌の上の中国」サンプル版を見た後、ベルギー国営テレビはすぐに放送を決定し、「作品中の食べ物と普段食べている中国料理は大きく違う。それは料理であるだけでなく、芸術品だ。美食の極致だ!」、「中国の美食には、勤勉さ、知恵と経験が必要だ。この作品は、中国の美食の貴重さをベルギーの視聴者に教えてくれる」とした。
「舌の上の中国」第2シーズンの放送開始後、米国のベテラン外交官サマーズ氏は中国人の友人に勧められてこの番組を見た。サマーズ氏は北京と上海での駐在経験があり、その間中国の多くの都市を訪れ、中国の食文化に対してとりわけ興味を持っている。サマーズ氏は、「このドキュメンタリーはとてもいい。美食で私たちの視覚と味覚を『誘惑』すると同時に、その背後にある文化も理解できる」と話す。
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