発展新構造の提示

「十三五」計画はどのような面に言及するのか？この点について最も関心が集まっている。これについて徐林氏は次のように述べた。マクロ的には、「十三五」計画は具体的発展構想の面で注目に値する点がいくつかある。例えば、現在中国の１人当たりＧＤＰは６７００ドル余りに達し、すでに中高所得国の仲間入りをしている。政府の目標は「十三五」の努力を通じ、世界銀行基準の高所得国に近づくことで、さらにうまく発展できれば、高所得国になる可能性もある。しかし、第１８回党大会が打ち出した「小康社会」全面達成という目標の実現も含めた目標実現のためには、モデル転換と産業グレードアップが理想的とは言えないなど、中国にはまだ弱い部分もある。高所得国の仲間入りをしたいのであれば、現在のような労働力コストがますます高くなり、資源環境の制約がますます強まる条件の下で、イノベーションによる牽引と構造グレードアップをしなければ実現は難しく、「中所得国の罠」から長期的に脱出できなくなるかもしれない。従って、より上手くイノベーションによる牽引を実現し、より上手くモデル転換とグレードアップを実現することが、「十三五」計画の重点の１つになるはずだ。

「十二五」計画の実施はすでに半ばを過ぎたが、一部指標の達成状況は理想的とは言えない。これは「十三五」計画の作成に影響しないのか？これに対し、徐林氏は次のように述べた。「十二五」計画中、いくつかの指標の進展はあまり理想的ではない。主に省エネと環境保護分野だ。しかし国家発展改革委員会と国務院の関連部門、さらに地方政府も含め、省エネ・環境保全分野を強化する措置を取っており、こうした分野の一部指標実施状況は今年と来年の２年間で比較的改善される可能性がある。来年末時点の「十二五」計画要求ほぼ達成については楽観視しており、「十三五」計画指標の設定に明らかな影響が及ぶことはない。「十二五」計画のその他各方面の進展は非常に順調で、一部分野ではすでに期限前に要求を達成している。従って、「十二五」終了前になって、一部重要分野で明らかな停滞が生じると考える理由はない。