周辺地域情勢の悪化も
安倍首相の日本の軍事的台頭の企ては、武器輸出原則見直し、集団的自衛権解禁などの形で加速している。十分な事前準備、各方面への根回し、積極的な対外宣伝展開から、「軍事大国」の夢実現に向けて安倍首相がおおいに苦心していることが見て取れる。
軍事的台頭を実現するために、安倍政権は「中国脅威論」を盛んに宣伝し、中国が実力で一方的に現状を変えようとしているとでたらめを言い、国内外の世論を間違った方向へ導こうとしている。釣魚島問題では争いを「国際化」・「危機化」している。これらはすべて口実を作るためのものだ。
昨年10月、安倍首相は日本・ASEAN特別首脳会議に出席した際、釣魚島争いに「冷静に対応」する態度を示し、東中国海と南中国海の情勢を一緒くたにして、ASEAN諸国に日本と協力して中国の海洋動向を牽制するよう呼びかけた。安倍首相は昨年フィリピンを訪問した際にも、フィリピンの海上競争力向上をサポートするために巡視船10艘の提供を約束する大盤振る舞いを見せた。
このほか、安倍首相は米国の「アジア太平洋回帰」戦略に乗じて、日米同盟強化を宣伝し、東アジア地域における影響を拡大しようとしている。
中国を抑制し、徒党を組み、安倍首相はアジア太平洋地域をかき乱しておこぼれにあずかることを期待している。集団的自衛権の解禁、武器輸出原則の見直しは、安倍首相がこの目標を達するための必要条件なのだ。これらの転換は表面上は日本の対内政策の変化だが、右傾化する日本は今、隣国の警戒を呼ばずにはいられない。
「私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら、どうぞ呼んでいただきたい」。安倍首相は米国で自分の本音をこう吐露した。このような態度を続ければ、日本の憲法改正と軍備増強は必ず世界構造に不安定要素をもたらすに違いない。
「北京週報社日本語版」2014年4月4日
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