戦後平和国家理念を放棄
日本の内閣が「防衛装備移転三原則」を閣議決定すると、集団的自衛権の解禁に関する討論も猛烈な勢いで展開された。3月31日から、安倍首相が所属する自民党は党内討論を開始、意見の一致を目指して連立政権を組む公明党を説得し、最終的には集団的自衛権行使を段階的に実現する構えだ。
武器輸出原則と集団的自衛権解禁が並行して行われたことで、日本が戦後平和憲法に基づいて行ってきた国策の転換が加速するだろう。
分析によると、一旦武器輸出が解禁されれば、それは軍事工業の新たな繁栄を意味する。日本の軍備工場企業は生産できない武器はほとんどない巨大「軍備工場帝国」を築き上げ、これによって得られる経済効果は計り知れない。軍事工業は経済を後押しすると同時に、これで安倍首相の「軍事強国の夢」も急ピッチで進むことになる。
そして一旦集団的自衛権が解禁されれば、日本の自衛隊は限りなく「普通の軍隊」に近づき、ひいては日本の自衛隊の海外武力行使すら可能になるかもしれない。
この目標を達成するため、安倍政権は2つの計略を準備し、事前に地ならしをした。昨年12月、日本政府は初の国家安全保障戦略を策定し、この戦略を指針として新「防衛計画大綱」と「中期防衛力整備計画」の見直しを決定した。「安全保障の三本の矢」とされる文書の打ち出しで、日本の安全保障理念と政策は根本的転換を遂げた。
その一方で、日本防衛省はさらに海空装備を強化し、準空母戦艦「いずも」の装備を計画し、「離島奪回作戦」の立体的軍事態勢を取ることを決定しただけでなく、軍備面でも集団的自衛権の解禁に合わせるべく、大規模な戦闘機の更新や、米国最新型戦闘機F-35の大量購入も計画している。
ある分析は、「『積極的平和主義』の仮面の下に隠されているのは、安倍政権が憲法の制限を打破し、戦後体制を脱却し、軍備を増強し対外武力発動を解禁する『軍備拡張の夢』だ」と指摘している。
|