日本の安倍晋三首相の「軍備拡張の夢」が4月1日、また一歩前進した。日本政府は当日内閣会議を開き、「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」を閣議決定し、日本の武器装備・軍事技術対外輸出条件を大幅に緩和した。
実際には、安倍首相の就任前から「武器輸出三原則」はすでに有名無実化しており、安倍首相は旧原則を根本から破棄し、日本の戦後平和理念を放棄した。「武器輸出原則の見直しで、集団的自衛権の解禁が実現し、日本は軍事的台頭に向けて再び『微力を捧げた』」と指摘する分析もある。しかしこの措置は国際社会の警戒を呼ばないわけにはいかない。
とうに有名無実だった「武器輸出三原則」
日本政府は1967年に、共産圏、国連決議による武器禁輸措置をとられた国及び国際紛争当事国または紛争の危険のある国への武器輸出を禁止した「武器輸出三原則」を公布・施行した。1976年、当時の三木武夫内閣は上記原則をさらに補完し、事実上、武器輸出は全面的に禁止された。
しかし、三原則に従って取られた禁輸措置は安倍政権以前から幾度も破られてきた。1983年の米国向け武器製造技術売却は「特例」として処理され、「武器輸出三原則」は次第に破られるようになっていった。21世紀に入ると、日本の「武器輸出三原則」は有名無実化し始めた。
第2次安倍内閣発足後はさらに「三原則」違反が続いた。昨年12月、安倍政権が策定した「国家安全保障戦略」は、「武器輸出三原則」を見直すことを明確に提起している。国民の理解を得るため、安倍政権は「武器」を「防衛装備」、「輸出」を「移転」と言い換えることにした。
新しい「防衛装備移転三原則」によると、日本は①平和貢献と国際協力の促進に役立つ、②日本の安全保障に役立つ状況において、武器装備と技術の輸出が許されるようになる。2番目の状況に従うと、日本は米国を始めとする安全保障分野の協力国と共同で武器装備の開発・生産を行い、同盟国などとの安全保障と防衛協力を強化し、自衛隊と日本人が海外で活動する際の安全を確保することも可能となる。
新「三原則」は日本の軍事工業の生産能力を解き放つだけでなく、その東アジア地域における軍事プレゼンスを強化した。日本のメディアは、「これは日本が今後海洋航路安全の擁護を口実に、フィリピンなど『盟友』に艦船や軍用機などの装備を提供できることを意味する」と解説している。
メディアはさらに、「旧『三原則』と比べ、日本政府は武器輸出の原則禁止から原則解禁へと180度転換した」と指摘している。
武器輸出原則の見直しは、実質的には日本の軍事的台頭に向けた重要なアプローチの1つだ。「安倍政権は昨年まず総合戦略と政策で飛躍を遂げ、さらに部分的な推進と改造を通じて、日本の軍備増強に対する制限を根本から取り除いた」との分析もある。
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