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「法治」で腐敗と戦う

                                  本誌記者 曽文卉

 3月13日、第12期全国人民代表大会(全人代)第2回会議が北京で閉幕した。会議後、李克強国務院総理は記者会見で、中国は腐敗分子と腐敗行為に対し「ゼロ容認」で臨むとし、「中国は法治国家であり、何人であれ、職位の高低に関わらず、法律の前ではすべて平等だ。党紀・国法に触れれば、法と紀律に従って厳正に調べ、処罰する」との考えを示した。

反腐敗の法制度化を推進

反腐敗は今回の会期中、全人代代表らが盛んに議論した話題の1つだった。

全人代代表・金杜律師事務所パートナーの呉青氏

全人代代表・金杜律師事務所パートナーの呉青氏は『北京週報』記者に、「この2年、反腐敗は非常に高い効果を上げ、一般庶民も満足している。しかし効果があればあるほど、一般庶民はそれが続くかどうか心配になる。そのため、法制化して長期的効果のある反腐敗メカニズムを作るよう多くの人が呼びかけている」と述べた。

呉青代表は、反腐敗を制度化し規範化するには、反腐敗の法制化を強化しなければならないと考えている。また、全人代代表・上海市人民検察院検察長の陳旭氏も『北京週報』に、「総合的な反腐敗法制化を推進し、反腐敗機関の独立性と権威性を高めなければならない」と語った。

陳旭代表は、中国の反腐敗機関は検察機関と反汚職賄賂局などだとした上で、「現在も依然として反腐敗の総合的な法律がなく、反腐敗機関の職責や任務、要求、業務手続・手段を固めることができていない。法制化を通じて初めて法的に授権を受けることができる」と述べた。

防止と処罰をともに重視

全人代代表・北京市検察院検察長の池強氏は3月11日の全団会議最高人民法院(裁判所)・最高人民検察院活動報告審議の際、次のように発言した。「反腐敗に一層力を入れると同時に、防止もさらに強化する必要がある。検察機関は職務犯罪事件を調査する際、違法犯罪が起こっていく過程にまで踏み込んで探り出し、権力行使監督の抜け穴や盲点を発見して、その普遍性や規律性を総括することができる。こうした抜け穴や盲点を直ちに意見や対策、提案として関連先に提供し、各部門と協力して腐敗防止を強化するべきだ」。

陳旭代表も同じ考え方だ。陳代表は、反汚職機関に汚職防止を専門に行う職責も与え、専門機関を設けて職権に基づいて防止に当たらせるべきだと考えている。陳代表は、香港廉政公署にある汚職防止専門部門が政府機関や公共機関、企業に対する汚職防止を専門に行っている例を挙げた。香港のこの部門は、職権に基づき、会議への参加や文書閲覧を通じて調査対象部門の業務における抜け穴を探し出し、問題を発見し、改善意見を出し、問題解決に導く。そうして初めて管理部門に全体的な問題が起こらなくなり、腐敗に通じる抜け穴が速やかにふさがれるのだ。

全人代代表・南京市人民検察院職務犯罪防止局局長の林志梅氏は次のように考えている。「反腐敗は『トラ』も『ハエ』も一緒に叩くべきだ。影響のある事件、特に人々の身近で発生し、人々の利益を損なう『ハエ』に対する調査と処分に力を入れることで、一般の人々に公平・正義はすぐそこにあると感じてもらう。同時に、執法と事件調査処理を結びつけ、党委員会指導の下での社会全体による大規模な防止を推進し、専門的な防止を強化する。職務犯罪の調査・処分と防止を強化し、関連人員配置不足の問題を解決し、処罰と防止の両方にしっかり取り組み、どちらも手加減しないようにするべきだ」。

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