近頃、日本の兵器級核物質大量保有が国際社会の注目を集め、日本が核兵器開発を目論んでいるとの憶測すら呼んでいる。専門家は、「日本の東アジア平和に対する脅威は日増しに深刻化している。中国は対応マニュアルを作り、国際社会とともに、追い詰められた日本が無謀な核兵器開発に走るのを防止しなければならない」としている。
中国は日本の兵器級核物質保有に重大な関心
冷戦期、米国は300キロ余りの放射性物質プルトニウムを日本の科学研究用に提供したことがあり、現在日本に早急な返還を求めている。調べたところによると、これだけのプルトニウムは核兵器40~50個を製造するのに十分な量だ。日本はこれまでずっと強硬に返還に反対してきたが、米国の度重なる要求を受け妥協せざるを得なくなった。米国は今年3月のオランダ核セキュリティサミットまでの協議締結を求めている。
中国外交部の華春瑩報道官は2月17日の定例記者会見で、「中国は日本の兵器級核物質保有に重大な関心を持っている。兵器級核物質が未返還であることについて、日本が関係国に説明することを希望する」と発言した。
日本の核物質大量保有について、中国国際問題研究所所長の曲星氏は、「日本が納得のいく説明をしなければ、国際社会は核物質保有の真の目的を懸念する必要がある。日本の兵器級核物質保有は国際核兵器不拡散体系を破壊する可能性があり、東アジア地域と世界平和に対する重大な脅威でもある」と指摘する。
米国が日本に核物質返還を求めていることについて、中国社会科学院日本研究所の学者である龐中鵬氏は、「日米同盟の亀裂の反映」と分析し、「中国は各種対応マニュアルと防備案を作成し、日本が将来追い詰められて核兵器製造に走るのを防ぐべき」との認識を示している。
中国海軍少将の尹卓氏は、「米国はずっと日本の核兵器保有制限を続けており、必要時の武力行使の可能性を排除してこなかった」との見方を示す。尹卓氏は、「日本は1966年に核兵器開発を計画し実施の準備もしていたが、米国に気づかれ制止された。冷戦終了後、米国は核燃料に対する抑制を緩和したが、日本に対してはずっと警戒を続けてきた」と指摘する。
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