日本を追い越す
冷戦後に東アジア平和安定の均勢・均衡を維持できるかどうかは、主に中米日3カ国間の「政治力学」によって決まる。現在、中米関係の世界的影響は日米同盟を圧倒し、日本は世界の主流からはじき出されようとしている。「不均衡」のアジアでの拡大を米国が座視するはずはなく、中国の台頭がもたらす課題への対応を引き続きアジア太平洋戦略調整の中心目標としていくだろう。米国は日本に対して「戦略保証」を重ねて言明すると同時に日本の憲法改正推進を黙認するだろうが、日本が米国に「No」と言い、歴史問題に挑むような行動は許さないだろう。
第1期オバマ政権で「アジア回帰」戦略の実施を担当した米国のカート・キャンベル前東アジア・太平洋担当国務次官補は2013年11月に発表した文章で、「米国は日本が『正常な国』へと向かうための道しるべを示すべきだ。それが日米関係を保つための最良の方法である」と指摘した。
中国国内では、習慣的に「中日関係は中米関係の延長」、「中米関係の鏡」だと認識され、日本は常にひたすら米国に同調すると信じられてきた。しかしこうした考え方は実情にあまりそぐわなくなっている。
中国国内世論の安倍首相批判の風潮の中、注意するべき論調がある。「米国が日本を制御できないのであれば、中国が制御したらいい」という論調だ。これはどう聞いても分別を失っている。言うのは構わないが、言いすぎれば無益だ。しかし中米が日本問題について意思疎通を強化し、日本の行く末のために共に越えてはならない一線を設ける必要性と緊迫性を反映してはいる。
長期的に見ると、中米はアジア太平洋の平和と繁栄を守る主役であり、この地域における新たな戦略利益構造をまとめ上げなければならない。日本問題は一部の問題にすぎず、中米が共同で処理すべき重要事項は他にも沢山ある。中米の新たな大国関係構築という世界的意義のあるプロセスが、日本という石に足元をすくわれてつまずいてはならない。
現在の状況に話を戻すと、中米日3カ国はむろんアジア太平洋で正面的軍事衝突を起こすつもりはないが、緊張対峙による突発事件発生のリスクは無視できない。からまった結び目は、安倍晋三首相が退任するまで解ける望みはないかもしれない。問題なのは、日本が「手綱を切られたはなれ馬」になりつつあることだ。米国の世界支配力低下が、まさか日本に関しても当てはまるわけではないだろう。
「北京週報日本語版」2014年1月29日 |