(3)国際構造がどう変化するかに関わらず、中国にとっては、内乱なくば外患に至らず、人に助けを請うは自ら努力するに及ばない。中国は国のハードパワーとソフトパワーを増強していかなければならない。ハードパワーの面では、科学技術と経済が強くなれば国防も強くなる。ソフトパワーの面では、核心をしっかりとつかむ必要がある。つまり、法治化と科学化の正しい政策決定能力と実行能力を高めるのである。第1次世界大戦前、中国の経済総量は日本の3倍以上あったにも関わらず日本の侵略を許したことを、中国はしかと覚えておかなければならない。その原因は、中国の海・空軍の軍事力が弱く、陸軍は軍閥混戦の中で見方どうしの殺し合いをしていたことだ。ゆえに、「中国の夢」の実現は決してGDPに反映される経済規模総量で評価することはできず、科学技術・生産力レベルの先進性と、それを基礎にした上で堅固な国防力を有し、同時に国内社会政治の安定を守り、「八カ国連合軍」式「暴力的多国間主義」の中国や中国周辺地域に対する国際的「包囲」を防げるかどうかを見る必要がある。
(4)国際構造の変化と関連する平和と戦争の問題は、時代という高い見地から判断する必要がある。帝国主義植民時代、後発大国はしばしば戦争を通じて世界を再分割し、霸権を追求し、2度の世界大戦を引き起こし、中国はそのいずれでもいやというほど被害を受けた。第2次世界大戦後、植民主義体系はもう存在せず、帝国主義が植民地占領で世界の霸権を打ち立てることはできなくなり、世界各国の相互依存関係が深まった。そのため、国際的なパワーバランスの多極化と新興大国の台頭は戦争手段に訴える必要がなくなり、平和的な方法を取ることができるようになった。戦後、日本とドイツは平和的台頭の過程を歩んできた。そして中国は今まさに自国の方法でこの過程を歩みつつあり、その国防力増強は決して武力による他国侵略を意味しない。日本は平和的発展の道を堅持して初めて自国の利益と世界の潮流に合致するのであって、戦後憲法による自己規制の打破や集団的自衛権の行使などを行えば、世界の潮流と日本の根本的利益に反し、東アジア地域の平和と発展に災いをもたらすだろう。
「北京週報日本語版」2014年1月8日 |