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変わりつつある中国の東アジア政策

 

「差別化外交」の実施

清華大学当代国際関係研究院が主催した今回のフォーラムで、専門家らは「差別化外交」もしくは「差別化政策」という新しい言葉を提起した。例えば、今回の中国指導者の東南アジア諸国歴訪について見てみると、中国はインドネシアというASEAN最大メンバー国との関係を強化し、マレーシアとタイは中国の長期的友好国であり、中国との間に領土問題が存在するベトナムに対しては、その突破口を探った。

周方銀氏は、「実行面からすると、外交上すべてを平等に見ることは無理で、協力促進効果を上げることはできない。差別化のない対応を強調しすぎると、かえって相手に誠意を疑われる」と指摘した。また清華当代国際関係学院院長の閻学通氏は、「国際公共財も同様に差別化が必要。『遠と近、親と疎』をはっきり分けなければならない」との見解を示した。

「差別化外交」の対象には日本も同様に含まれる。社会科学院日本研究所副所長の高洪氏によると、APEC非公式首脳会合や東アジアサミットで、中日は「互いを気にかけていた」が、どちらも相手国への言及は行わなかった。高氏は、「日本の対抗的な政策に対し、中国は『10+2』メカニズム、つまりASEANに中国と韓国を加えた枠組みの構築など、自発的に対日政策を調整している」と指摘した。

高洪氏はさらに次のような見解を述べた。「中国は終始交渉の扉を開いており、釣魚島と東中国海問題を『適切に管理統制』する方法を探している。期間的には、対日政策調整の期間はそう長くはないだろう。同じモデルが10年、20年と続くことはなく、政策的柔軟性があるはずだ。中日関係には再び『劇的な転換』が起きるだろう。両国の政府も、企業界も、民間もそれを求めている」。

また、中国外交が目下上層部の路線に依存しすぎ、民間と広報文化外交が不足している問題について、高洪氏は次のように述べた。「新中国の対日外交は実のところ民間から起きた『民間による政府間外交促進』であり、日本の平和的・進歩的民間団体との交流だった。それが今は大きく変化している。日本側の要因を見ると、古い世代の政治家や延安期の日本人反戦同盟メンバーのほとんどが亡くなり、揺るぐことなく中国側の立場に立つ人がいなくなった。若い世代の日本人に対する外交努力が必要だが、非常に難しい。両国は社会環境が異なり、日本の若者は中国人のように政府を信用しない。彼らは政治家を信じず、メディアしか信じない。しかし日本のメディアはしばしば偏った報道を行っている。例えば、日本の右翼が先に挑発して事を起こしたのは明らかなのに、中国メディアが報道すると、日本メディアは日本の右翼の挑発には触れず、中国世論の反応と専門家の評論だけを報道し、日本人に中国への不満を抱かせている」。

高洪氏はさらに、「一方で中国の取り組みは十分ではない。多くの正しい声や資料が日本の社会と庶民に伝わっていない。日本の対中国広報文化外交は、中国の対日広報文化外交よりかなりしっかり行われている。各種ウェブサイトやブログはアクセス数が多く、より高い効果を上げている」と指摘した。

フォーラムに出席した専門家は、対東アジア政策調整の効果については根気よく待つべきだと訴えた。周方銀氏は、「中国は周辺地域ホットイシューの対応策を決める際、すぐに効果を出そうとあせってはいけない。地域構造が変わらなければ、地域のホットイシューを短期間で根本的に解決することはできない。現在のような互いに相譲らない状況においては、心理面での安定と粘り強さを保ち、心理的動揺を避けるべきだ」と述べた。

「北京週報日本語版」2013年10月28日

 

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