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苦しい調整期に入るBRICS諸国経済

 

発展優位性はなお存在

アジア金融危機以降、BRICS諸国の突発事態への対応力は大幅に増強され、経済実力が強まり、外貨準備は厚くなり、金融体系が大きく改善された。そのためアジア金融危機の頃より選択可能な政策が増え、金融面の衝撃への抵抗力が強まった。現在のBRICS諸国の資本流動構成はアジア金融危機前より健全だ。BRICS諸国はほとんどが変動レート制を採用しており、資本流動逆流の緩衝材になっている。またBRICS諸国は、必要な際に各種措置を講じて資本流動をコントロールできる。この他、BRICS諸国は現在高額の準備資産を保有しており、そのうち中国の外貨準備高は3兆5000億ドルにも達する。中国経済は現在の新興国金融市場動揺の影響をあまり受けず、為替市場や株式市場は安定し、景気も回復に向かっている。今年の中国のGDP成長は7.5%が見込まれ、十数年来で最低ながら、米国の約2%という成長率よりはるかに高く、BRICS諸国の経済安定成長をしっかりと支えている。

BRICS諸国には広い市場があり、内需成長の潜在力は巨大だ。BRICS諸国に共通する特徴は、人口が多く国内市場が巨大なことだ。このことは、世界経済の緩やかな回復という環境下で、BRICS諸国に柔軟性を与えている。また市場規模の大きさは、BRICS諸国がより多くの社会分業とより高い専門性を受容できることを決定づけており、そのことが技術の進歩を促し、社会生産性の向上と経済発展を促進するだろう。BRICS諸国の自国経済にとって、今後は教育、社会福祉投資、インフラ建設が大きな内需牽引作用を果たすと見られる。例えば、中国の地下鉄建設を見てみると、2012年末現在、地下鉄総延長は2000キロに達し、2020年までに4200キロに達する見込みだ。広大なアジアを前にして、ロシアでは極東大開発ブームが起きている。アフリカ地域経済協力のリーダーである南アフリカは、広大な市場に支えられ、新興中産階級が同国経済発展の原動力になっていくだろう。

「北京週報日本語版」2013年9月27日

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