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外資の中国からの大規模撤退はない

 

外資導入の質を高める

中国の外資企業設立新規認可数は昨年同期より下がったが、実質外資利用額は増えた。商務部の瀋丹陽報道官は、「その背後には、中国の外資利用レベルと質の向上が反映されている」との見解を示した。

瀋丹陽報道官は、「現在、中国に投資する企業規模は拡大しており、投資分野は従来の製造業から各種ハイエンド製造業やサービス業へと拡大し、かなり大きな比重を占めるまでになった。外国企業投資の企業規模と投資額はこれまでより明らかに増えている」とした。商務部のデータによると、今年1~7月の全国外資利用総額に占める製造業の割合は41.18%、サービス業の割合は49.93%だった。

最近、グラクソ・スミスクラインやサノフィ、イーライリリーといった大型外資医薬品企業が違法行為により中国工商部門の調査を受け、多国籍企業の対中投資意欲への影響を懸念する人もいる。

これに対し瀋丹陽報道官は、「法に則ってこうした案件を取り締まることは、中国政府が投資環境の整備と最適化に努め、各国の投資家に公平で平等な競争機会を作り出すべく努力する決意をはっきりと示している。客観的かつ積極的な見地での対応を望む」との見解を示した。

外貨準備高が6月と7月にマイナス成長だったのは、国家外貨管理総局の説明では、多方面にわたる国際的・国内的原因によるものだ。最も主要な原因は、米国経済の回復が加速し、連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和金融政策縮小の方向性を示したため、5月以来、新興市場国に通貨安や株価下落、資本の国外流出といった現象が起きたことにある。同時に、中国経済は景気悪化圧力に直面し、中国関連株が下落すると見て買い控える動きが起きた。

また、季節や政策要因を見ると、6~7月は中国人の観光・留学のピークと外国企業投資企業の利益配当が集中する時期に当たっていた。数カ月にわたり、人民銀行や税関総署、中国銀行業監督管理委員会、国家外貨管理局などがクロスボーダー取引人民元決済の規範化、輸出通関の規範化、銀行高利回り金融商品管理強化、外貨流入管理強化といった政策措置を実施し、架空取引を通じた、金利差・為替相場変動差益による資金流動に対しても抑制を行った。こうしたことがすべて外貨準備高減少の原因となった。しかし、外貨準備高の減少は、中国の外資利用の大局には影響しないだろう。

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