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李源潮副主席が訪朝、朝鮮半島平和に努力

 

 

対話再開を後押しする中国

朝鮮半島情勢の急変で、中国には「朝鮮半島の安定を維持しながら非核化目標を実現する」という重大な外交課題がつきつけられた。早急に朝鮮半島を対話による核問題解決の軌道に戻すことができなければ、今後の朝鮮半島情勢は憂慮に堪えない。しかし、朝鮮半島に敵対意識が満ちている中でこの目標を実現するのは至難の業だ。朝鮮半島情勢がたどってきた歴史と現在の構造を概観すると、冷戦構造が依然として和解平和を阻む重要要因となっている。

明らかに、中国はまずマクロ戦略の見地から敵対構造を生んでいる環境をどうにかしなければならない。重要な外交ステップとしては、まず米国と「新たな大国関係」を築き、新興大国と守成大国の衝突という歴史の宿命を打破し、中米間の協力枠組みを構築し、アジア太平洋地域が再び冷戦構造に陥るのを回避する。朝鮮半島においては、中韓戦略パートナーシップを積極的に展開することで、より深いレベルで朝鮮半島の冷戦構造を解消する。中米・中韓関係の発展は、東北アジア地域全体の安定にとって非常に重要な戦略意義を持ち、朝鮮半島内の敵対構造解消に有利な条件を生んだ。しかし、朝鮮半島対話再開を後押しするためには、朝鮮との高層レベルでの交流は避けられない。

中朝交流が対話促進の重要ルート

中朝関係がどう定義されるかに関わらず、その地政学的意義には大きな特殊性がある。この特殊性は歴史によるものだけでなく、双方がかつて自国の生存利益のために肩を並べて戦ったことにもよる。さらに重要なのは、今日に至っても、双方は地政学戦略上、依然として強い利益相関性を持っていることだ。一方の地政学戦略と政策は、もう一方の地政学戦略利益に重要な影響を持つ。

朝鮮の3回目の核実験は朝鮮半島に極めて大きな不安定要因をもたらしただけでなく、中朝関係も損なわれた。責任感ある大国として、中国は当然ながら国連安保理決議に従って対朝制裁に加わった。しかしそれは中国が対話による問題解決から制裁圧力による問題解決へと政策転換したことを意味しない。中国の朝鮮半島「非核化、安定、対話による問題解決」政策は有機的総体であり、三者間を切り離すことはできない。非核化できなければ朝鮮半島の恒久的平和も実現できず、安定が保てなければ非核化は議論するまでもない。したがって、「非核化、安定」という2大目標実現のために唯一選択できる手段は対話交渉しかないのである。

李源潮副主席は訪朝中、朝鮮の新たな指導者、金正恩(キム・ジョンウン)氏と会見した。李副主席は習主席の伝言を伝え、中国の「非核化、安定、対話による問題解決」三原則に再度言及し、「中国は関係各国とともに6カ国協議再開を推進し、朝鮮半島非核化推進、朝鮮半島の平和と東北アジアの長期的安定の実現に向けて努力していきたい」との意を示した。

また李源潮副主席は、「中朝関係は過去を受け継ぎ未来につなげる新時代にある」と指摘した。「過去を受け継ぐ」とは得がたい平和をいっそう大切にすること、「未来につなげる」とは長期にわたる安定を築くことである。したがって、共に朝鮮半島の平和を守ることこそが、これからの中朝関係発展の基盤となる。中朝の交流強化は、朝鮮半島の恒久的平和構築に有利な条件を生むだろう。

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