構造調整と改革促進で成長率最低ラインを守る

今中国経済が直面している難題を整理すると、次の３つに分類できる。短期的な経済成長の問題、中長期的な構造調整の問題、そして深層部分にある改革深化の問題だ。この３つの問題をどのように処理するべきか？

李克強国務院総理は先ごろ、「中国は経済モデル転換とグレードアップでしか健全な発展を続けられない段階にある。安定成長、構造調整、改革促進を統一計画的に進めることが非常に重要だ」と強調した。

着実な経済成長はもちろんだが、構造調整と改革深化も軽視することはできない。むしろもっと重視されるべきだ。ある意味においては、構造調整と改革促進は中国経済のもう１つの最低ラインでもある。

「成長の鈍化という代価を払った以上は、構造調整でも成果を上げなければ」と劉偉氏は言う。劉氏はさらに、「痛みを引き受けてでも、意を決して立ち遅れた企業や生産能力を淘汰し、長年の生産能力過剰問題を解消するべきだ」と指摘する。

国務院発展研究センター・マクロ経済部研究員の張立群氏は、「経済モデル転換に伴う痛みに対し、企業も政府も冷静な認識を持つべきだ。思いがけないメリットを期待してばかりではいけない。意を決してモデル転換とグレードアップに取り組むべきだ」と指摘する。

改革にこそ、中国経済の未来の希望がある。４月から６月にかけて３回開催された国務院常務会議で、行政許認可項目などの事項１６５項目が撤廃・委譲され、政府自らの改革で各種改革を引っ張るという断固たる決意を示した。その後も、経済構造調整への金融支援、財政ストック資金の活性化に対し一連の改革措置を講じ、中国経済の発展を妨げる深層部分の制約解消に着手した。

盛来運報道官は、「中国経済の未来を信じる理由はある。明日は今日よりもっと良くなる」と述べた。

「北京週報日本語版」2013年7月17日