中米関係

目下のところ、２１世紀が協力とウィンウィンの世紀になるのか、相手の損失が自分の利益になる「ゼロサム」の世紀になるのかは、中米両国関係の動向と位置づけによって決まるところがかなり大きい。

中国の指導者はタイムリーに、先見性を持って新たな大国関係の構築を提起し、歴史的飛躍を遂げることを望んでいる。中国は、中米という２つの大国が新たな歴史のスタート地点に立ち、互いの発展と成長を脅威ではなく自らが捕らえるべきチャンスと見なし、抑制し合うのではなくさらなる協力でそのチャンスを形あるものとし、大国どうしの対抗という呪われた歴史を脱することを提唱している。

この提議には米国側から積極的な反応があった。今年３月１４日、オバマ大統領は習近平主席との通話で、「さしあたって、米中関係は今後の方向性確定という歴史的チャンスを迎えている。米国は中国との共同努力により、非戦略的な駆け引きではなく、健全かつ競争を基盤にした新たな大国関係を構築することを望んでいる」との意を表した。

明らかに、中米両国の元首が達したこの戦略的共通認識は、中米が共同で将来を計画する上での原動力になるに違いない。

したがって、平和的発展路線は中国にとってまたとない選択である。もちろん、中国が平和的発展路線を取るのであれば、他の国もそうすべきだ。そうすることでしか、世界が協力とウィンウィンの関係を実現することはできないのである。

「北京週報日本語版」2013年6月3日