本誌記者　蘭辛珍

２０１３年の中国における積極的財政政策の実施は全国人民代表大会（全人代）の支持を得た。３月１７日に閉幕した第１２期全人代第１回会議で、財政部が提出した『２０１２年度中央・地方予算執行状況と２０１３年度中央・地方予算に関する決議案』が審議・採決された。

同決議案によると、２０１３年中国財政の歳出総額予算は前年比１０％増の１３兆９６３０億元、歳入総額予算は１２兆７６３０億元となり、財政赤字は１兆２０００億元に拡大し、前年より４０００億元増える。

中国の財政赤字は引き続き拡大しているが、中国の財政状況を心配する必要はない。財政赤字率がわずか２％で、まだ安全な範囲内であるからだ。

２００８年の金融危機発生後、景気回復を刺激するために、中国政府は国内外の情勢に応じて積極的財政政策を実施した。現在、中国経済は回復しつつあるが、積極的財政政策は引き続き実施されている。これについて、財政部財政科学研究所の賈康所長は、「これもやはり中国政府が国内外の情勢を踏まえて取っている対応だ」と語った。

財政部の戴柏華報道官は次のように述べた。「これまでと比べて、今年の積極的財政政策には４つの要点がある。①財政赤字と国債発行額を適切に増やし、必要な支出を維持すること、②税制改革と結びつけて構造的減税政策を進め、経済構造調整を促進すること、③財政支出構造を適正化し、民生を保障・改善すること、④経済発展方式の転換を推進し、経済発展の質と効果利益を上げることだ」。