外交の再調整
1月28日に行われた第18期中国共産党中央政治局第3回集団学習で、習近平総書記はどのように平和的発展の道を歩むかについて重要談話を発表し、「力を集中して自分の事をきちんとやり、さらに力をつけていくことで、よりよく平和的発展の道を歩まなければならない」と強調した。また「われれれの正当な権益を放棄してはならず、国家の核心的利益を犠牲にしてはならない」と指摘した。
中国は現在、中華民族の偉大な復興を最終的に実現するための非常に重要かつ特別な段階にある。中国の平和的発展の「勢い」を守るのが当面の重任であり、展開されるすべての取り組みはこの「勢い」にプラスとなる必要がある。国が強大になればなるほど、中国が国家の核心的利益を守る確固たる決意と有効性を世界に示す必要もますます増してくる。国家の核心的利益を有効に守れるかは国家の意志と実力、民族の成熟と団結、外交の決然さと知恵にかかっており、これらの要素のうちどれか1つでも欠けていてはいけないのだ。
中国の実力の累積と社会のモデル転換の推進につれて、中国外交が国家の核心的利益を守る上で配慮しなくてはならない要素は減ったわけではなく、大いに増えてきた。中国が核心的利益を守る努力には、これまでいかなる時期よりも全般的戦略、総合的手段、統合的意識が必要だ。
周辺諸国との領土主権・海洋権益紛争を適切に処理することと平和的発展の道を堅持して進むことは互いに矛盾せず、一致するものだ。中国は領土主権と海洋権益を侵犯する行為に断固として反対する一方、対話と協議を通じて紛争を平和的に解決する雰囲気と条件を積極的に作る。この2つの戦略のどちらにおいても、中国政府は「強硬」姿勢を見せる必要がある。2012年以降の中国の黄岩島と釣魚島紛争の対応は称賛に値する。新時代中国外交が領土・海洋権益紛争の処理において順守すべき「モデル」を、どうしてもこの2つの係争を通じて総括しなければならないのであれば、「『主権は中国に属し、争いを棚上げし、共同開発を行う』という原則を堅持し、対話と協議を通じて問題を平和的に解決する方向を堅持しつつも、戦争を決して恐れず、相手の挑発行為に対して弱腰な姿勢を決して取らない」というのがその答えだ。
平和的発展は新時代中国外交が鮮明に掲げる旗印である。中国は確固として平和的発展の道を歩み、成長し続ける総合的実力は平和的発展にとって力強い後ろ盾となる。中国のさらなる強大化は、国家の核心的かつ重大な利益を守る方法と戦争を食い止める手段が増えることを示しているにすぎず、それを中国外交が強硬路線を取り戦争の道を歩むと解釈してはならない。
「北京週報日本語版」2013年3月1日
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