2月25日、朴槿惠(パク・クネ)氏は韓国第18代大統領に正式に就任し、韓国新政権は「幸せな統一時代」を努力目標としていく。しかし、この目標を実現するには、新政権はまだ多くの問題を解決しなければならない。
韓国国内では、経済振興、雇用創出、貧富格差の縮小、社会福祉向上などの問題が韓国新政権の解決を必要としている。
2月21日、韓国大統領職引き継ぎ委員会は、「①雇用を中心とする創造する経済、②国民一人ひとりに合わせた雇用と福祉、③創意溢れる教育と文化生活、④安全と統合の社会、⑤幸せな統一時代に向けたインフラ構築」という韓国新政権の5つの国政目標を発表した。このほかにも、新政権の21項目の推進戦略を発表した。
発表された国政目標と推進戦略には、朴槿惠氏が大統領選時に公約した「経済民主化」の実現、中小企業の発展促進などは含まれなかった。さらに福祉政策の面でも、大統領選挙公約の「65歳以上の高齢者に1人あたり毎月20万ウォン(1ドルは1084ウォンに相当)の生活補助金」支給が「所得に応じて毎月4万~20万ウォン」支給に改められた。
こうした変更から、韓国経済のモデル転換が困難で、福祉政策の財源確保も難しいことが容易に見て取れる。2007年、韓国の1人当たり国内総生産(GDP)が2万ドルを初めて突破したが、2008年に世界金融危機が発生すると韓国経済は大幅に落ち込み、2010年になってようやく1人当たりのGDPが再び2万ドルに回復した。今に至るも、韓国の1人当たりGDPは依然として2万ドル前後にとどまっている。韓国は新しい経済成長要素をまだ見つけられずにいるため、韓国の経済は苦境に陥ったと見ている人が多い。
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