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原動力低下と力欠く回復――2013年世界経済展望

 

ホットイシューとリスク

ドルを始めとする主要通貨の対外安値と発展途上国の国境間資本管理が2013年の金融界で最もホットな事柄になるだろう。

流動的環境下で生き残るためには、ドル安を推進して混乱の中で勝利することが、米国が経済競争力を強化するための主な方法だ。これに伴って起こるのは、米国と新興大国間の遊休資本の急速な流動だ。しかし、金融で立国し資金流動と価格変動で利益を得ることは米国にとって必要な手段である。一方、多くの産業で原材料調達と販売を国外で行っている新興大国にとって為替変動は極めて敏感な問題であり、損害を受けるのは必至だ。このような状況では、国境間資本管理で自己防衛し、米国など先進国が危機を転嫁するのを防ぐ必要がある。そうした中で、先進国と発展途上国が経済上対峙ないしは対立し、疲弊と脆弱さの共存する世界経済にとって深刻な打撃となるだろう。

世界経済の病巣の角度では、欧州債権危機が依然2013年の世界経済最大のリスクとなるだろう。「経済金融危機→政治社会危機→経済金融危機」という悪循環の可能性が高まっている。全体的な趨勢としては、上半期に欧州債権危機全体が沈黙期に入るものの、9月のドイツ大統領選挙後に危機が再燃するかもしれない。

この国際金融危機はいつ終わるのか?これは古くて新しい問題だ。歴史上、経済と金融危機は連鎖し、転嫁されてきた。周知の通り、先進国の石油危機の後にラテンアメリカの通貨・債務危機が起きたし、東南アジア金融危機は原因となった米国銀行業危機を凌ぐ大危機となった。先進国の経済・金融危機は往々にして最終的に発展途上国の通貨危機へと変わる。今回の大危機はすでに「米国サブプライムローン危機→国際金融危機→欧州ソブリン危機」という3つの段階を経てきた。これで終わりになるのか、それとも連鎖は続くのか?次は日本の債務危機か、それとも新興市場の通貨危機か?次に危機が回ってくるのはどこになるだろうか?

「北京週報日本語版」2013年1月24日

 

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