第３に、中国外交政策の新しさということであれば、個人的には「ウィン・ウィン」の理念がより強調されたことだと考える。十八大報告は「平和、発展、協力、ウィン・ウィン」の旗印を高く掲げ、「平等と相互信頼、寛容と相互参考、協力とウィン・ウィン」の主張を打ち出し、開放的かつ寛容で協力的な大国としての姿勢をアピールした。中国が主張するウィン・ウィンは経済分野だけにとどまらない戦略理念であり、国際関係事務の端々にまで適用できるものである。経済面では共同利益と共同発展繁栄の追求、政治面では相互尊重と平等な対応、安全保障面では共同安全・集団安全・協力安全、文化では寛容・相互参考と共存共栄である。この主張は、西側諸国が長期的に固守してきた「ウィン・ルーズ、ルーズ・ウィン、ウィナー・テイク・オール」の「ゼロサム」思考と鮮明なコントラストを成している。「平和、発展、協力」に「ウィン・ウィン」が加わり、ウィン・ウィンは平和、発展、協力とともに中国対外方針政策の核心内容となった。

現代は、相手の中にも自分があり、自分の中にも相手がある利益共生の時代である。世界は変わり、中国もまた変わっているが、世界平和発展を擁護・促進し、人類の素晴らしい未来を共に追求するという中国外交上の誓約は変わらない。中国外交は継承と発展の中で前進し続け、より開放的で寛容な思考で、より積極的で有為な努力を通じて、世界の平和発展のため、人類の発展進歩のために、しかるべき貢献をしていくだろう！（作者は国際問題専門家、慕永鵬）

「北京週報日本語版」2012年11月23日