中国は世界経済成長の重要な牽引者であり、「恒久的に平和で共に繁栄する調和の取れた世界の建設」理念の貢献者と実践者であるとともに、国家領土主権と合法的権益の堅守者でもある。中国には堅守が必要であり、それに足るだけの勇気と実力も備えている。
中秋節(旧暦8月15日)、国慶節(建国記念日)の連休期間中、中国漁業監視船隊は釣魚島漁業権益保護の第一線を堅守し、中国海上監視船も釣魚島海域で合法的権利保護巡航を行った。
日本はこれに適応できず、不当な抗議妨害を行ったと同時に、「不合理な扱いを受けた」といった様子まで見せた。しかし、内心の煩悶を吐き出す以外に、日本の数々のパフォーマンスはなんの役に立つというのだろうか?中国漁業監視船隊の釣魚島漁業権益保護と、中国海上監視船の釣魚島海域での合法的権利保護巡航はこれ以上ないほど正常なことだ。理由は簡単である。釣魚島及びその付属島嶼は中国固有の領土だからだ。2010年から、中国漁政は釣魚島及びその付属島嶼付近海域の漁業権益保護巡航を常態化しているが、今後は中国漁業監視船隊だけでなく中国海上監視船も堅守していく。
中国漁業監視船隊が釣魚島漁業権益保護の第一線を堅守し、中国海上監視船も釣魚島海域で合法的権利保護巡航を行うことは、国際法準則に完全に合致しており、通常の行動であるとも言える。中国のこうした通常行動に、日本は適応できるようになければならない。適応が早ければ早いほど、外交交渉による釣魚島問題解決に有利となり、中日関係の改善と発展に有利となる。
一部の邪な考えを持つ者が、釣魚島問題と南中国海問題を結びつけ、「中国は以前ほどおとなしくなくなりいっそう強硬になった」と揚言している。では試しに聞くが、結局のところどのような中国が望みなのだろうか?まさか意のままに他国に領土主権を侵犯され、合法権益を損われる中国だとでもいうのか?それはそもそも「おとなしい」のではなく、思うまま踏みにじられ侮られることだ。そんな中国はもう永遠に過去のものだ。
自国の領土主権を守る力すらないのなら、中国の数十年の急成長の意義はどこにあるのだ?中国はどうやってアジアや世界の平和安定にいっそう貢献するというのか?「中国の責任」を論じ、様々な問題でもっと大きな役割を果たすよう中国に要求してばかりいる者もいるではないか?貧困にあえぎ列強の意のままに侵略された中国に責任を負う力も世界の発展と進歩を推進する力もないことは、100年余りの歴史が証明している。
民族復興の道を歩む中国は、外部世界の様々な反応を理性的に分析し、それらに慎重に対応している。各国のほうもそれぞれの方法で中国の台頭がもたらす変化を仔細に観察している。こうした相互適応は、中国の世界進出の一環であり、世界の中国受容の一環でもある。特に指摘しておくべきは、日本を含むかつて中国を侵略し中国人民を奴隷のように酷使した国にとって、勇気をもって中国の台頭に対処できるか否かは、自己心理調整のプロセスであるだけでなく、歴史観や発展観といった重大問題において「政治的に正しく」あれるか否かの試練でもあるということだ。
一部の者が受け入れを望むか否かにかかわらず、中国は確かに強大になり、正々堂々たる大国になった。中国は世界経済成長の重要な牽引者であり、「恒久的に平和で共に繁栄する調和の取れた世界の建設」理念の貢献者と実践者であるとともに、国家領土主権と合法的権益の堅守者でもある。中国には堅守が必要であり、それに足るだけの勇気と実力も備えている。
「北京週報日本語版」2012年10月8日 |