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留学生から見た日本人の中国イメージ

 

中国人観光客のイメージ

「金持ちだが、声もでかいしマナーが悪い」

以上の一言は、私がアルバイトしたドラッグストアの従業員から見た中国人のイメージである。ドラッグストアは町の繁華街にあり、中国及び中国系の観光客がよく訪れる場所であるため、私を通訳として雇った。中国大陸からの観光客が大金を落としてくれるため、店としてはいつも期待している。だが、店長には「中国人は薬や化粧品の箱を開けるのが好きみたいなのでそういう行為を止めさせてくれ」、「中国人の団体さんは時々列に並ばないので注意してくれ」と言われた。利益の為に中国人のお客さんを誘致したいが、日本のマナーを守って欲しいという観光関連業者の本音を裏付ける言葉かもしれない。

しかし、中国人のマナーが本当にそこまで悪いのか。1年間のバイトで入念に観察すると、そういう行為を行う中国大陸からの観光客は殆ど存在しないということが分かる。中国大陸ではなく、台湾や韓国の団体客に以上のマナー違反の行為をしばしば見た。ドラッグストアの社員やアルバイトに外国語の通じる人があまりいないので、彼らには殆ど韓国、台湾、香港、タイ等の国のお客さんを見分けることができない。そこで、何か悪い行為を発見すればすぐに「マナーが悪い」というイメージの強い中国大陸からの観光客に帰着しがちである。

その中で、英語を流暢に話せるし、積極的に外国人と交流している薬剤師のAさんは、「中国内地からのお客さんに控えめな人が多い。それに対し台湾と韓国の団体客のほうは声も大きいし、原始的な感じがする」という比較的客観的な評価をした。

しかも、ビザ申請の制限で、中国大陸から日本に旅行しに来るお客さんには、発達している沿岸都会部に居住しているいわゆる富裕層や中流層が多い。行列に並ばず、漁るようにしてまで買い物をする人は、一体何人いるのだろうか。

「銀聯カードが使える」という垂れ幕を下げた札幌駅前東急百貨店(2012年9月1日)

 

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