2.中日貿易戦の中国への影響も少なくない
(1)輸出への影響。2012年1~8月、中国の輸出は7.1%成長にとどまり、昨年同期と比べ17.4ポイントと大幅に鈍化した。日本は目下中国の第4の輸出市場であり、2011年、対日本輸出は中国の商品輸出総額の7.7%を占めている。もし貿易戦が勃発すれば対日本輸出は停滞し、これにEU、米国への輸出が不景気であることも加味すると、「輸出安定」の目標を達成するのはかなり難しくなる。
(2)電子、自動車など業界生産への影響。中日経済の相互補完性は高く、自動車、電子といった重要産業では、中日の川上産業・川下産業の役割分担が明確になっている。
(3)外国企業投資への影響。2011年、日本の中国国内への投資は63億4800万ドルで、米国の2倍、ドイツの6倍に当たり、中国香港、中国台湾を除けば最大の外資投資元である。
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