中国国際問題研究所、北京市青年連合会、新華ネットが共催した釣魚島問題座談会が14日の午後、北京釣魚台国賓館で行われた。今回の座談会は「団結奮闘、主権防衛」をテーマに、中国国際問題研究所、中国社会科学研究院などの研究機構の国際問題専門家、国家海洋局などの政府役人及びメディア、弁護士、大学など各界の代表約60人が出席した。
中国外交部の楽玉成次官補が冒頭講演を行った。楽次官補は 現在の厳しい中日関係の責任は、すべて日本側にある。今後の両国関係の動向も日本側の行動次第だと日本側に語った。また、彼は「日本は中国領土の主権を妨害する一切の行動を即座に停止すべきだ。中国は日本が釣魚島に対する不法侵略といわゆる『実効支配』を認めることはない。中国政府と人民の領土主権を守る決意と決心は揺ぎない」と改めて強調した。
中国社会科学研究院日本研究所の高洪副所長は「中国の領土主権は疑う余地がない、『紛争を棚上げ』の合意に反してはいけない」 をテーマに講演した。中日の先代の指導者たちが紛争を棚上げにし、共同開発するという合意に達した歴史的証拠と背景を詳しく紹介した。これは日本の前原誠司元外相が2010年の釣魚島漁船衝突事件の際に提出した「中日間に棚上げ合意は存在しない。中国の一方的な発言だ」という出鱈目な理論に強く反駁するものである。また、高副所長は中日国民が関心を持っているホットな論点についても専門的な見解を示した。
また中国日本大使交代の問題について、高副所長は「大使が違えば外交的な手法も違い、その結果も違うかもしれない。しかし、大使は基本的に自国政府の意志に沿わなければならない。野田政府が今の過ちを正さない限り、民間出身の大使でも、外交官出身の大使でも、結果的には変わらないだろう」と述べた。
最近、中国国内で日本の釣魚島購入に対して過激な事件が発生した。これに対して、中国国際問題研究所の阮宗澤副所長は、このような衝動的で過激な行動を強く非難し、「どこの国からであろうと、中国に来た人は皆お客だ。日系の自動車を破壊する行為は非理性的である。中国人はいつでも冷静に理性を保ってほしい」と話した。
清華大学現代国際関係研究院の劉江永副院長は中日両国の今後の課題を指摘した。「中日間の紛争は直接、軍事的に解決するのではなく、外交交渉で解決すべきだ。釣魚島と周辺海域に関する危機管理体制の構築は中日両国が今後やらなければならないことだ」と話した。
「中国国際放送局 日本語部」2012年9月16日
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