――北朝鮮半島非核化の先行きをどうご覧になっていますか?政策面での提案はありますか?
これは長引いている問題だ。北朝鮮核問題の核心は米国と北朝鮮の間の深刻な戦略的相互信頼不足だ。
北朝鮮は国の生存が脅威にさらされていると感じているが、この脅威は米国が「悪の枢軸」の政権を変えようとしていることから来ている。北朝鮮は安全保障強化を理由に核兵器を開発してきた。北朝鮮の安全保障面への強い関心をなくすことができるのは米国だけだ。したがって、北朝鮮と米国は互いに向き合い、相手に戦略的相互信頼を持たせるようにしなければならない。
北朝鮮核問題で中国は重要な役割を果たせると考える人もいるが、私は実際の状況にそぐわないと思う。中国にできることは、推進の役割を果たし、関係国交渉を促進することだけだ。なぜなら、問題解決の鍵はやはり北朝鮮と米国にあるからだ。現在のところ、双方の相互信頼までの道のりは長い。
2003年8月7日に始まった六者会合が、北朝鮮半島核兵器化と深刻な情勢動揺を防止する上でプラスの役割を発揮したのは明らかだ。何はともあれ、協議しないよりは協議したほうがいいからだ。現在のところ協議は停止状態にあり、早急な再開が求められている。北朝鮮と米国の間の直接接触と対話は北朝鮮核問題解決のための主要ルートであるといえる。
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