改革を求める声
鄭秉文氏によれば、長期的に見て中国の社会保険制度には改革が必要で、改革しなければ養老金支払いが止まるのは目に見えているという。
中国社会科学院社会政策研究センター秘書長の唐鈞氏は「社会保険制度を戦略的見地からしっかりと構想し、社会分配という高い視野に立って養老金問題を考え、国の社会保険関連支出の財政比率、養老金収入支出限度額、養老金不足補充などについて中長期計画を立てて、多くの項目で社会保険制度改革を行うべきだ」と述べている。
現在、中央政府と地方政府は国有資産として市価約13兆7000億元の上場国有企業株を保有している。来年から徐々に国有株の80%を社会保険体系の財源に回し、さらに退職年齢が引き上げられれば、中国の養老金口座の累積残高を約30年持たせることができる。2050年まではなんとか年度養老金収支がトントンの状態を保てるはずだ。
養老保険制度改革を求める声について尹成基氏は次のように話す。「企業と事業単位の養老金改革推進については、現在すでに方向が明確になっている。この改革を積極的かつ確実に進めるために、人力資源・社会保障部はいくつかの省や市を先行して試行させており、2009年から山西省など5つの省や市で試行が始まっている。また、2011年に中央は『分類別事業単位改革推進に関する指導意見』を出し、事業単位養老保険などについて5つの改革を協力推進するよう要求した」。
「北京週報日本語版」2012年8月23日
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