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養老金制度悩ます「空口座」問題の痛み

 本誌記者 蘭辛珍

先ごろ、社会科学院世界社会保険研究センター主任の鄭秉文氏はメディアの取材を受けた際、「2011年の中国都市基本養老保険個人口座の記帳残高は約2兆5000億元だが、実際の口座残高は3000億元程度にも満たず、不足は2兆2000億元余りに達している」と語った。李建軍さんはこれで心配事が増えた。

今年35歳の李建軍さんは社会に出て11年、北京市のある商事会社に勤務し、月給は約4000元だ。李さんは毎月規定通りに前年給与総額の8%の養老保険料を納めてきた。この保険料は李さんの養老金個人口座に積み立てられている。そのほかに李さんの勤務先も李さんの前年給与総額の20%の養老保険料を支払っている。この分の保険料は、政府が養老金の支払いに用いる養老金社会共済基金口座に組み入れられる。

「今、個人口座の金額はこんなに不足している。この不足が補充されるのかどうか、養老金受給の時に影響はないのか、とても知りたい」と李さんは話す。

しかし、人力資源・社会保障部は養老金不足説を否定している。同部が発表したデータによると、中国の養老金の2011年残高は1兆9000億元。「養老保険基金の収入は支出を上回っており、当期基金不足の問題は存在しない」と人力資源・社会保障部の尹成基報道官は述べる。

不足と言う人もいれば、残高があると言う人もいる。どうしてこのような食い違いが生じたのか?記者が調べたところ、人力資源・社会保障部が否定した「不足」は「空口座」のことではなく、キャッシュフローの概念だった。簡単に言えば、当期の支給には問題ないということだ。国家監査署が8月2日に発表した全国社会保障資金使用状況監査結果報告では、2011年の全国企業従業員基本養老保険基金収入は計1兆5603億5800万元、支出は1兆1425億6400万元で、累計残高は1兆8500億4100万元となっている。

当期収支に残高があることは現在の養老金受給者を安心させはするが、当期残高があるからといって中国の養老金「空口座」問題は覆い隠せるものではない。今のところ中国の養老金は「就業者が多くて退職者が少ない、保険料納入が多くて受給が少ない」という状況にあるし、財政上の補填もあるおかげで、資金不足はそれほど際立っていない。しかし高齢化の進行や経済の大幅後退などでこの状況がいったん変化すれば、「空口座」問題は急激に深刻化するだろう。

 

2012年1月1日から、広西チワン族自治区で新型農村社会養老保険制度の全面普及活動が始まった。写真は広西チワン族自治区南寧市興寧区五塘鎮社会保障サービスセンターで、新型農村社会養老保険金通帳を受け取る現地住民(陸波岸撮影)

 

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