遠大な目標
陸航4団の張治林団長は本誌に対し、「同団は通常は主に戦備訓練、戦備任務、災害時応急修理・救助、重大行事の際の警備、重大科学研究任務保障などの職責を担っています。戦時には、主に戦場偵察、武力突撃、空中輸送、戦場捜索救助などを行います」と語った。
国内外メディアに団の状況を説明する張治林・陸軍航空兵第4ヘリコプター団団長
2000年以降、陸航4団は宇宙船「神舟」号帰還時の捜索救助任務を9回にわたって担当してきた。張団長は中国初の有人宇宙船「神舟5号」捜索救助の全過程に参加した。
「楊利偉の前は、『神舟』は無人宇宙船でした。任務遂行時には緊張もしたしプレッシャーもありましたが、有人宇宙船の捜索救助ほどプレッシャーは大きくありませんでした」と張団長は言う。「楊利偉が中にいる。宇宙船がどんな状況なのか、乗組員は負傷していないか……多くのことを考慮しました。だから『いち早く見つけたい』と、大変切羽詰った気持ちでした」。
2003年10月16日早朝6時7分、捜索チームは「神舟5号」の帰還カプセルを発見。それに続く16分間、目標を目視しつつ追跡飛行し、6時23分に帰還カプセルと同時に着陸した。
「着地後、楊利偉の状態が非常によいのを見て、大変うれしかった」と張団長は言う。
2008年汶川大地震では、陸航4団は41日間にわたって救援物資131.4トンを輸送、負傷者349名を搬送し、被災地からの救命に力を注いだ。2009年の建国60周年の首都閲兵では、空中受閲部隊の第一梯隊として、陸航受閲部隊を率いて天安門広場上空を通過した。
「私は飛行時間がまだ500時間しかないので、今のところ重大任務に参加したことはありません」と李上尉は言う。「パイロットになるという夢は実現しましたが、想像していたより大変です。脚光を浴びるだけでなく、安全、保障、飛行技術の向上など各方面にも気を配らないといけません」。
張団長は言う。「我々の活動空間は『第5の空間』と呼ばれています。地面から20メートル前後の木の高さぐらいの高度です。我々の強みは総参謀部の直属部隊であることです。ヘリコプター、武装ヘリコプター、旋翼輸送ヘリコプターだけでなく、固定翼輸送機も保有しており、より長い距離を飛行することができます。現在、陸軍は転換を図っています。この機会を捉え、優れた人材を育成したい。軍隊の核心はやはり戦闘力重視ですから」。 (写真はすべて石剛撮影)
「北京週報日本語部」2012年8月1日
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