学誠法師(左から3人目)の新刊発売サイン会
毎日、学誠法師はネットユーザーたちの様々な問題や悩み事の相談に答えている。
質問:
「どうしたら心の中の恨みをなくすことができますか?」
法師の回答:
「恨みや憎しみを捨てることは人に寛大になることではなく、自己本位の気持ちから抜け出すことです」。
質問:
「この金権社会の中でどうしたらいいか分かりません。金儲けもしたいし裕福にもなりたい。でも成功するための道が探せない。自分が何ができるのか?何をするべきなのかが分からないのです」。
法師の回答:
「人生には目的が、命には方向が、生活には目標が、仕事には意欲が必要です」。
「忙」という字は「心」を「亡」くすと書く。かつては時間に余裕のあるゆったりした生活を送っていた中国人の多くも、今では忙しくなる一方だ。携帯電話、パソコン、自動車、飛行機など時間の節約に役立つものはたくさんあるのに、それでもやはり時間がないのだ!そして様々な「現代化」のプロセスによって、人は何かをした後すぐに結果を求めるようになった。特に、急速な発展のリズムと変化する生活環境は、さらに多くの人から心の安息の場所を奪っている。
「最近の私たちの生活の特徴は、『ハイスピード・ライフ』ですよ……」北京市中関村のIT企業で部門マネージャーをしている韓縁馨氏は言う。「多くの人が猛烈な勢いで人生を駆け抜けている。よく思うんです。自分が一日中忙しくしているのは働いているのか、それとも命をムダにしているのかって」。
しかし学誠法師の目にはこう映る。「私たちの周囲は進歩し、発展しています。だからこの段階では、多くの人があれやこれやの心の問題を抱えているのでしょう」。法師は仏教の方法で解決策を提示した。その第1ステップは「安住」、すなわち心を安定させ、穏やかにし、心を迷わせないようにすること。第2ステップは「調伏」、心身をととのえて内心世界の煩悩を制することだ。
「近年、特にこの10年は、中国経済がすさまじい勢いで発展し、物質生活は満たされましたが、人々の精神生活ないしは宗教信仰へのニーズはますます高まってきました。これは社会の発展によって起きた新しい現象です」と学誠法師は語った。
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