山西省内の黄河流域でアオサギのひな鳥を保護する喬喬さん (撮影王喬)
喬喬さんは大学在学中からビデオカメラで黄河のほとりを撮影し始め、もう4年余りになるという。この4年間は成長と成熟の4年であり、満ち足りた生活をしていた「80後」が責任感ある人間へと成長していく過程だった。この4年間、苦労しながらも続けてきたことに対して、喬喬さんは「逆境や困難はたいしたことではありません。絶望の中にも希望を見出せるようになってきました」と言う。
当初、映像撮影の仕事のために喬喬さんは北京の家と車を売り払った。その資金を使い果たすと今度はあちこちから借金をし、現在までに500万元余りを費やした。
この数年は、経費節約のために、撮影チームのうち数人は野宿をすることが多く、食事を抜くこともよくある。苦しい撮影条件のために、最初は6人いた撮影チームも、今では2人になってしまった。
4年間の撮影で、喬喬さんは夢にさらに肉付けし、信念を固めたと同時に、よき師よき友の教えと支援も得ることができた。
「世界的な映像撮影の大家である林良忠先生は、僕がこの仕事をするのをとても支持してくれています。一番感動したのは、黄河での撮影中に先生が自腹を切って台北から飛行機で駆けつけて指導やアドバイスをくださったことです。こうした精神的な支えは本当に貴重だと思います」。
中国科学院中国科学探検協会専門家の趙連石さんは、一番話の合う友人だ。青海・チベット高原湿地の生態変遷、世界の気候温暖化の氷河地帯への影響など、多くの面で一度ならず科学的な指導をしてくれた。そのおかげで喬喬さんは余計な回り道をせずに進んでくることができた。
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