――現在、海外で文化公演をする際に、京劇は必須のプログラムです。京劇の持つ芸術的魅力は特に海外で押し広めるのに適しているのでしょうか?
そう言えると思う。現在のところ、世界で通用する中国の文化コンテンツは多くない。京劇はそのうちの1つだ。自分の海外公演経験から言うと、外国の観客は京劇のことを中国文化を代表する独自の芸術だと捉えている。今不足しているのは、京劇の内包するものを本当の意味で外国の観客に紹介していないということだ。海外で行われる京劇公演の大多数は立ち回りや踊り中心の演目がメインだが、京劇においては立ち回りや踊りはそれほど高い比重を占めておらず、本当の魅力は歌と演技にある。
2012年1月30日、2012ドイツ「中国文化年」開幕コンサートで、演技の後カーテンコールをする北京京劇院の青年俳優、王怡
京劇公演の演目が立ち回りや踊りに偏っている原因は、おそらく海外公演の成熟したメカニズムがまだなく、海外公演プロモーターのアレンジに従っているだけだからだろう。このほか、京劇の宣伝とマーケティングも大変立ち遅れており、これについても育成の過程が必要だ。
私は、京劇の本当の魅力を示すことさえできれば、もっと多くの外国の観客を引きつけられると信じている。国は京劇が中華民族の貴重な宝であり国粋だと思うなら、京劇をより良く海外に紹介する責任がある。
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