――17期六中全会で、「社会主義文化の大発展と大繁栄を促進し、文化体制改革を推進する」との重要決定がなされましたが、京劇の劇団は市場化できると思いますか?
『霸王別姫』のワンシーン
中国の京劇市場はまだ完全に出来上がっていない。京劇は外来文化の流入で激しい影響を被ったからだ。現在のところ、国家京劇院にしろ北京京劇院にしろ、中国の京劇団で興行収入のみで成り立っているところは1つもない。市場化路線は正しいが、果たしてこの市場が存在するのかどうかは見極めるべきだ。現在、中国には京劇を観る人はいるものの大部分がお配りのチケットを待っているという習慣が出来上がってしまった。人々の文化消費理念がまだ完全に出来上がっていないのだ。このような市場の雰囲気の中で劇団を一気に市場化させれば、間違いなくつぶれてしまう。政府はやはり支援を行うべきだ。私のいる大連市政府で最近打ち出した「文化恵民」(文化によって人々に利益をもたらす)政策は非常にいい。例えば、チケット1枚の値段は50元だが、購入者は10元を出せばよく、残りの40元は政府が負担するというものだ。こうすれば庶民も劇場へ足を運べるようになり、低価格で高レベルの舞台を鑑賞することができ、役者の芸術的価値も発揮させることができる。
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