本誌記者 曾文卉
温家宝国務院総理は『政府作業報告』で、「産業政策に合致し、市場ニーズのある企業、特に小型・超小型企業に対する貸付面での支援を強化すべき」と指摘した。全国政協委員で永正裁縫店集団董事長の王永正氏と招商銀行行長の馬蔚華氏は3月5日のグループ討論で、「複数の資金調達ルートを採用することで小型・超小型企業の資金調達難を解決するべきだ。『民間金融』を徐々に規範化し、正規のものとして堂々と営業できるようにするべき」との意見を述べた。
政府作業報告グループ討論に参加する王永正委員(石剛撮影)
王永正氏の考えでは、中小企業が発展してこそ国が発展し、小型・超小型企業が盛んになってこそ国も盛んになる。中小企業は国の80%の就業機会を創出している。就業が安定し、国民が収入を得て初めて内需をけん引することができる。しかし小型・超小型企業は今、資金調達難、不利な社会競争環境、財政税収面の支援不足などの問題に直面している。
小型・超小型企業の資金調達難の解決について王永正氏は、銀行を分類区分してその区分ごとに異なる政策を取り、「大銀行は大口業務を、小規模銀行は小口業務を担当する」というものだ。王永正氏は、大銀行が小企業を支援するには一定の実際的困難があると言う。例えば、貸付担当者にとっては、同じ貸付でも10億と10万ではコストが異なる。10億の貸付は審査が容易で利潤率も高いが、10万元の貸付は資料審査、担保の調査が煩雑で、しかも一定のリスクも負わねばならない。王氏は、小規模銀行に対して税収、貸付規模、銀行内部の管理指標額の面で政策的支援を行うことを提案した。そうすることで初めて小規模銀行が小型・超小型企業に対する貸付に積極的になるという。
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