本誌記者 蘭辛珍
中国の主要原子力プラントメーカーの1つであるハルビン電気集団は2月初め、江蘇省連雲港の田湾原発3号機と4号機の原子炉主要設備の注文を受けた。日本の福島第一原発事故の影響で2011年3月16日に中国がすべての原発建設プロジェクトを中断して以来、原子力発電設備注文のニュースが伝わってきたのはこれが初めてである。
政府機関からの正式な通知はないが、1年間の中断の後、中国の原発建設はすでに再開されていると見られている。2月中旬に伝わってきた次の2つのニュースは、建設再開をさらに裏付けた。1つは三門原発1号機が建設を再開したというニュース。もう1つは中国の原発推進を決定する3つの計画が相次いで国務院に提出され審査を受けているというものだ。この3つの報告とは環境保護部の『原子力安全計画』、国家エネルギー局の『原子力発電安全計画』、『原子力発電中長期発展調整計画』である。
業界関係者によると、着工後に建設が中断していたプロジェクトが次々に建設を再開しており、建設会社は建設工程表の見直しを行っているという。一方、新規原発プロジェクトの許認可は上記の報告が発表・実施された後に再開されると見られている。現在の進捗状況からすると、新しい計画は上半期に発表される見通しだ。
これは中国の原発への1兆元規模投資が再び始まることを意味している。
建設中の秦山原発一期拡張プロジェクト、方家山原発 (張衆志撮影)
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