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中国の無形文化遺産保護、伝承と変革

  

蘇繍――ひと針ひと針に宿る伝承と革新

蘇繍は「蘇州刺繍」の略称で、中国の有名な手仕事芸術である。蘇州とその周辺地域で盛んで、2000年余りの歴史がある。地域文化の影響を受けた蘇繍は、図案が美しく、色が上品で、ステッチが豊富、刺繍が細かいなど、独特の芸術スタイルを持ち、湘繍(湖南刺繍)、蜀繍(四川刺繍)、粤繍(広東刺繍)と並んで中国四大名刺繍と称えられている。

蘇州刺繍の製作過程を披露する蘇繍高級技師の黄春婭氏 (石剛撮影)

 

黄春婭氏(58歳)は、研究員クラスの高級工芸美術大師で、長年刺繍ステッチの研究に専心し、伝統刺繍を継承しつつも積極的に蘇繍芸術と西洋美術との融合を探求し、伝統蘇繍は時代と共に歩むべきとの観念のもとに同時のスタイルを築いてきた。

黄春婭氏は記者に次のように語った。「蘇繍は心を静めてこそ出来る芸術。現在のような社会の様々な利益や誘惑の前では、この『苦行僧』のような仕事をやり続けたがらない人も増えてきました。蘇繍の伝承と革新は大きな試練に直面しています。

この2年ほどは、後継者が本当に途切れそうになりました。私たちのような実績のある職人はみな年を取っているため、後継者の育成について、どうやったらより短期間でより良い物を受け継いでもらえるかを考えてきました。蘇州刺繍研究所の指導者と責任者の検討の結果、育成教育研究コースを専門に設け、受講者一人一人の実際状況に合わせて個別に指導を行い、最短期間でより速く上達できるようにしました。この2年間の不断の努力の結果、蘇繍は伝承と革新の面で非常にすばらしい進歩を遂げました。これも国と地方政府の無形文化遺産への関心と重視のおかげです」。

 

「北京週報日本語版」2012年2月21日

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