国防部の耿雁生報道官(資料)
中国国防部の耿雁生報道官は9日、米国防総省が5日に発表した防衛戦略ガイドラインの中国非難にはまったく根拠がないと指摘し、「米国の軍事戦略調整がアジア太平洋地域ないしは世界の安全保障情勢に与える影響を注意深く見守っていく」と述べた。
記者からは次のような質問が出された。「米国防総省が5日発表した防衛戦略ガイドラインには、『長期的に見て、地域の強国となった中国は今後米国の経済と安全保障に様々な形で影響を与える潜在力を持つようになるだろう。中国は引き続き非対称手段で米国の前方展開力に対抗してくると見られる。中国は軍事力を増強すると同時に、その戦略意図をはっきりさせなければならない。米軍は引き続きアジア太平洋地域における外交、経済、軍事活動を強化し、アジアの盟友やパートナーとの関係を守ることで、アジア太平洋地域の安定を保っていく』とあるが、中国はこれをどう評すか?」
これに対し耿報道官は、「米国のこの文書における中国非難にはまったく根拠がない。周知の通り、中国の国防と軍隊建設の戦略意図は一貫した明確なものだ。中国の平和的発展は米国を含む国際社会にとってチャンスであり、挑戦ではない」と指摘した。
耿報道官はさらに、「アジア太平洋地域の平和的安定は大勢の赴くところで、発展と繁栄は人心の向かうところである。米国が時代の潮流に適応し、客観的かつ理性的に中国と中国の軍隊をとらえ、言行を慎み、両国・両軍関係の発展と地域の平和的安定に役立つことに取り組むことを我々は望んでいる」と述べた。
「北京週報日本語版」2012年1月10日 |