●日本に対する総体的な印象
一般市民の対日好感度はある程度、変動がみられた。この数年の調査では、好感度はずっと上昇傾向にあるものの、11年は28.6%と、昨年より10ポイント近く低下。学生や教師の好感度はこの数年、総体的に高い。日本に対する印象は良いと答えた比率は43.1%で、一般市民より14ポイント近く上回った。
胡錦濤国家主席は11月12日、米ハワイ州の州都ホノルルで日本の野田佳彦首相と会談した(張鐸撮影)
●中日関係の現状に対する評価
中日関係の現状に対する判断 一般市民は現在の中日関係をよりプラスに判断している。調査では、54.5%がプラスの見方を示した。うち、中日関係は非常に良いは2.5%、比較的良いは52.0%。それに比して、学生・教師の間では「良い」は22.6%に過ぎず、両国関係の現状に対して回答を拒否し、または分からないと答えた比率は42%と高い。より多くが中日関係を傍観している姿勢がうかがえる。
この1年の両国関係の変化の状況に対する判断 一般市民の5割以上が変化はないと答えた一方、学生・教師はわりあい悲観的だった。関係に「変化はない」は一般市民で50.9%、「良くなった」は3割超。学生・教師は相対的に悲観的で、「良くなった」と答えた比率は20.4%、「悪くなった」は23.5%を占めた。
中日関係発展に影響を及ぼす主要な要素 一般市民は領土問題(釣魚島をめぐる紛争)が主要な要素だと考えている。58.4%が両国関係の発展が阻害されているのは「領土問題」のためだとし、次に、「中日民間に相互信頼が欠如している」、「海洋資源をめぐる紛争」を挙げた。
学生・教師が考える主因は、「領土問題」が42.8%、「中日民間に相互信頼が欠如しているが42.3%だった。次に、「海洋資源をめぐる紛争」と「日本の歴史認識と教育問題」。また、約2割が「中日両国国民のナショナリズムと反日(反中国)感情」も大きな阻害要因となっていると答えた。
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