Imprimer cet article

Commenter cet article

トップ記事一覧  
日本ドキュメンタリー映画祭「2011REAL」

 

「懐かしい未来」へ

会場ではさらに「地震会議」と題された座談会が行われた。馮艶さんの司会で、纐纈あや監督、澄川嘉彦監督、森元修一監督が、写真などを交えながら、東日本大震災発生時とその後のそれぞれの体験と感想をプレゼンテーションした。

そのうち澄川嘉彦監督は、家にあった3台の車がすべて津波で流された被災者の例を挙げ、彼らが車3台を失ったことを嘆くのではなく、「もう車は1台でいい。それどころか、近所の人とみんなで使えば車はなくてもいい。その代わりもっとほかに大事なものがある。本当に大事なものと大事でないものがよく分かった」と語ったことを紹介し、観客に次のように語りかけた。

「本当に大事なものは何かはみなさんがそれぞれ考えてほしい。今、日本では『懐かしい未来』という言葉が合言葉になっている。今まで自分たちが捨てたものをもう1回見直して、その中から使えるものを使おうということだ」。

澄川監督の言葉は、地震をきっかけに変わりつつある日本が向かうべき方向のヒントであると同時に、急成長を続ける中国の人々に対するメッセージのようにも受け取れる。今回映画祭で上映された澄川嘉彦監督の2作品『TAIMAGURAばあちゃん』と『大きな家』が観客から大きな支持を得たことから考えると、この『懐かしい未来』という概念は中国の観客の心にも響いたと言えるのではないだろうか。

 

リアルな日本理解に成果

2011REAL実行委員会で宣伝・制作を担当した吉岡真衣子さんによると、今回の映画祭は5回上映で延べ約1800人の観客を動員し、会場で回収したアンケートやネット上の評判もまずまずだったという。吉岡さんは、「何よりも驚いたのは中国人の観客が『揺れる現実の中の揺らがない真実は何か』というテーマを完全に理解し、日本のこととしてだけではなく、自らに引きつけて考えてくれたことと、2008年より掲げている『リアルな日本の姿』に対する理解をさらに深めようとしてくれた点だった」と映画祭の成果を振り返った。(写真は筆者写す)

「北京週報日本語版」2011年12月19日

   前のページへ   1   2   3  

北京週報e刊一覧
トップ記事一覧
2012年の中国経済は安定成長を維持
日本ドキュメンタリー映画祭「2011REAL」
欧州債務危機の中国への波及
中央経済工作会議が開催、経済動向の3つの焦点について議論
特 集 一覧へ
中国共産党創立90周年
チベット平和解放60周年
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区
查查日语在线翻译
查查日语在线翻译: