中国アニメの不足点とその対策

以上の分析から、日本アニメと比べて中国アニメには「ポジショニングがはっきりしていない、オリジナル作品やエンターティメント性に欠ける、安易に模倣する、オリジナル作品の育成を軽視している、創作・編集人材が非常に不足している、産業チェーンがない、コストが回収できない」など、多くの不足点があることが分かる。これらは中国アニメの発展を由々しく制約している。

コスプレを披露するアニメファン（姚永強 撮影)

中国アニメは日本アニメから、異なる人々のニーズに合わせて制作する姿勢を学び、ストーリーの創作や企画デザイン、映像言語を重視するべきだ。このほか、中国アニメはスタイルや内容の面でまだ多様性が足りない。また、文化製品であるアニメは、国際的要素と中国的要素を結び付け、民族の特色を活かした発展の道を歩むべきだ。民族文化は長期的発展の原動力の源泉である。

中国のアニメ産業が飛躍し現在の立ち遅れた状況を変えるには、日本などの成功経験を学ぶと同時に自国のかつての輝かしい経験を総括することも必要だ。そして品質とエンターティメント性を高めると同時に、自国のアニメの良さを活かして高品質で誰からも愛される本当の国産アニメの傑作をもっと生み出さなければならない。