上海市徐匯区にある漕溪電気自動車充電スタンドで電気自動車の充電作業をする作業員(裴鑫撮影)
標準の完成で業界発展促進
中投顧問高級研究員の李勝茂氏は、「新エネルギー車産業が国内でスタートして以来、業界標準と業界発展計画が遅遅として打ち出されず、国内電気自動車産業の大規模かつ秩序ある発展を制約する大きな障害になっていた」と言う。
しかし今回の電気自動車業界標準が打ち出されれば、業界内の企業標準不統一という問題がうまく解決され、企業に開放された競争環境が生まれることになる。
李氏は、電気自動車業界標準綱要と『省エネルギー・新エネルギー車産業発展計画』は中国の電気自動車産業が大規模産業化段階へと進むのを後押しすると考えている。今回の政策打ち出しを機に、電動電池など核心技術を握る自動車企業が飛躍を遂げ、今後の自動車市場分布構造を変えていくかもしれない。現在、動力電池など核心技術面では、上海汽車、比亜迪がトップを走っている。
産業化がひとまず実現
比亜迪集団の廉玉波副総裁によると、比亜迪はすでに開発・生産体系を完備し、電気自動車の大ロット生産の条件を備えている。「e6」以前にも、比亜迪はすでに「F3DM」というプラグイン・ハイブリッド車を発売している。
比亜迪のほかにも、中国では30社余りの電気自動車メーカーが自社製品を打ち出している。主な購入者は地方政府で、一部都市の公共交通分野で試験的に使われている。2003年から、北京、天津、武漢、杭州、深圳など7都市で、新エネルギー車の小規模な試験運行が相次いで行われた。
2008年の北京オリンピック期間中は、北京市に自主研究開発によるハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車595台が集中投入された。累計運行距離は370万キロ余り、輸送乗客は延べ440万人余りに達し、オリンピック史上最大規模の電気自動車モデル運行となった。
自動車企業は将来の主流競争型製品として電気自動車を戦略的に極めて重視している。第一汽車、東風、上海汽車、長安、奇瑞(チェリー)、比亜迪などが電気自動車製品の研究開発と産業化計画を策定している。
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