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中国の新エネルギー車、産業化への道

 

蘭辛珍

 

中国自動車工程学会電気自動車分会の担当者は10月12日、電気自動車標準が今年末に発表される見通しであることをメディアに明かした。このニュースが伝わる中、中国の電気自動車産業をリードしてきた比亜迪(BYD)集団は、好機を逸することなく電気自動車モデル「e6」を打ち出した。10月26日にまず深圳で発売された「e6」は、通常走行環境において1回充電で最長300キロの走行が可能で、目下のところ中国の市場で1回充電走行距離が最も長い電気自動車だ。比亜迪集団の関係者によると、市場ニーズが大きければいつでもロット生産が可能だという。

これまでに、中国は電気自動車の研究開発、実証実験、製品化などの面ですでに46の標準規格を確定しており、その関連分野は電動車、ハイブリッド車、燃料電池車など各種電気自動車の車両・部品に及んでいる。

しかしこれらの標準はまだばらばらで、整った業界標準体系が出来上がっておらず、国家標準にもなっていない。今回完成した電気自動車標準綱要は中国初の電気自動車業界の国家標準となる。

 

第25回世界電気自動車関連見本市で展示された山東沂星電気自動車有限公司製の電気自動車(覃海石撮影) 

 

将来の自動車産業の重点

新エネルギー車は世界の多くの国が重点的に取り組む新興産業であり、中国も例外ではない。工業・情報化部、科学技術部、国家発展改革委員会などはいずれも新エネルギー車を将来の自動車産業発展の重点に位置づけている。

しかし中国は現在国際市場にある各種新エネルギー車すべてを突破のポイントにしているのではなく、独自の選択を行っている。工業・情報化部、科学技術部、国家発展改革委員会など複数部門が何度も論証を行った結果、「プラグイン・ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車を『新エネルギー車』とし、プラグイン方式ではないハイブリッド車は『省エネルギー車』とする」ことが明確にされた。

工業・情報化部、科学技術部、財政部、国家発展改革委員会などの部門の規定では、電気自動車の研究開発と市場普及は財税補助と政策的優遇を受けることができるが、プラグイン方式ではないハイブリッド車は電気自動車発展までの過渡的技術による省エネルギー車とのみ位置づけ、享受できる補助や財税優遇は電気自動車よりはるかに少なくなる。

中国は新エネルギー車産業発展計画を策定中だ。現在公にされている『省エネルギー・新エネルギー車産業発展計画草案』によると、中国の新エネルギー車発展路線も電気自動車を主要戦略方向とすることがすでにほぼ確定している。「十二五」(第12次五カ年計画)期間(2011~2015)全体を通して、優先的かつ重点的に電気自動車とプラグイン・ハイブリッド車の開発を支援し、累計生産販売台数を大幅に増やす。また動力電池、エンジン、電子制御技術を電気自動車の発展が突破すべき3つの核心技術方向とすることをほぼ確定した。

清華大学自動車安全・省エネルギー国家重点実験室の欧陽明高主任が明かしたところでは、中国は2015年まではハイブリッド車と電気自動車、燃料電池車の多元的発展を後押しするが、2015年以降は徐々に電気自動車へとシフトしていくという。

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