胡錦濤国家主席は12日~13日に米国ハワイで行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)第19回非公式首脳会議に出席する。中国側は、今回の会議に積極的・実務的な成果を望んでいる。
中国外交部と商務部の担当者は7日、北京で行われた国内外メディア向けのブリーフィングで、胡主席のAPEC出席について関連状況を説明した。
今回の会議のテーマは「緊密に結びつく地域経済」で、アジア太平洋地域の経済成長、経済統合、グリーン成長、エネルギー安全保障、制度協力などが話し合われる。胡主席はAPEC非公式首脳会議、APEC・CEOサミット、APECビジネス諮問委員会(ABAC)との懇談会などに出席する。
外交部の呉海竜部長補佐は、中国側は以下の4つの分野で今回のAPEC首脳会議が積極的・実務的な成果を上げることを期待すると述べた。
(1)昨年の首脳会議で採択された「APEC首脳の成長戦略」を実行し、各メンバーの経済成長モデルの転換を加速し、アジア太平洋経済のバランスの取れた、あまねく広がる、持続可能で、革新的かつ安全な成長の早期実現を目指す。
(2)引き続きボゴール目標の要請に基づき、域内貿易・投資の自由化と円滑化を全面的に推進し、地域経済統合を深化する。経済構造改革と制度協力を強化し、活力ある、効率的で、より開かれた、貿易・投資の発展に有利な政策環境を築き、経済成長を後押しする。
(3)各メンバーに対し、約束を的確に履行し、各種形式の保護貿易主義に反対し、バランスの取れたウィンウィンの多角的貿易体制の構築を促し、ドーハ・ラウンドを引き続き積極的に推進するよう呼びかける。
(4)経済・技術協力を強化し、途上国を重点に各メンバーの発展能力を強化し、発展格差を縮小し、共同発展・繁栄を実現する。
呉氏はさらに次のように述べた。現在、新たに設定したエネルギー削減目標、環境製品自由化、政策革新、制度協力などの問題に対する関心の度合いは加盟国ごとに異なっている。首脳会議を間近に控えていることを踏まえ、中国は各メンバーがこれらの点についてある程度の柔軟性を示すことを望む。特にAPEC各加盟経済体が異なる発展段階にあることを考慮し、発展途上経済体に対して区別ある待遇が望まれる。全体として、上記の問題について各メンバーが受け入れることができ、実務的で、バランスのとれた合意案が早急に成立することを望む。
「北京週報日本語版」2010年11月11日
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