中国は「人口の硬着陸」を警戒すべき
しかし、出生率の低下と高齢化の激化により、中国はますます「人口の硬着陸」リスクを予測しこれを避ける必要がある、とする専門家もいる。
社会科学院人口・労働経済研究所の蔡昉所長の研究によると、中国の従属人口指数(非生産年齢人口と生産年齢人口の比)は2013年前後に最低になった後は高くなり始め、人口ボーナスがなくなる。さらに厳しいことに、生産年齢人口は退職すればすぐ養う必要のある人口へと転じる。国連の予測によると、中国の従属人口指数は2050年までに38%から64%まで上がると見られている。
「未富先老」(豊かになる前に高齢化社会を迎えること)、不完全な社会保障制度により、中国は苦境に陥ることになるだろう。顧宝昌教授は、いったん低下した出生率を上げるのは減らすよりも難しいと考えている。「長期的視野を持って再度中国の人口政策を見つめなおし、早急に調整をしなければ、時機を誤ることになってしまうだろう」。
「北京週報日本語版」2001年11月9日
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