中国は計画出産で4億人出生減少
国家人口計画出産委員会が明らかにしたところでは、中国は計画出産を実施して30年余りで4億人の出生を減らし、「世界の人口70億人突破の日」を5年遅らせた。説明によると、中国の人口の世界人口に占める割合はすでに改革開放初期の22%から2010年の19%まで低下している。
遼寧省老人芸術大学「夕陽紅」バレエ団でバレエの練習をするお年寄りたち (田衛濤撮影)
「計画出産を実行していなければ、現在の人口規模はおそらく17億を超え、経済社会発展はより多くの困難に直面していただろう」と国家人口計画出産委員会の李斌主任は説明する。出生率の急速な低下により、膨大な数の若年層の入学、就業・雇用、住居などに対する圧力が緩和され、経済発展と社会安定の促進のために条件が作られた。
このほか、計画出産の実行により国民の生活条件が改善され、世帯成長力が高まった。中国の農村部1人当たり純収入と都市部1人当たり可処分所得は大幅に増え、貧困人口は大幅に減り、発展途上国の貧困撲滅の手本となった。
第6回国勢調査の結果によると、中国大陸部の人口総数は13億4000万人だった。「十二五」(第12次五カ年計画)期間、人口総数は13億9000万人以下にとどまり、2020年に約14億5000万人前後になると見られている。
しかし、中国の国民資質は総体的に高いものではない。中国の労働生産率は先進国との間に比較的大きな差があるだけでなく、一部の新興経済体よりも低い。高等教育を受けた主要生産年齢人口の割合は約12%、高級技術労働者レベル以上の高技能人材の技術労働者全体に占める割合は約25%である。
人口構造の問題では、中国の出生人口性別比は全体的に依然偏っている。また、「十二五」期間中に生産年齢人口がピークに達し、中国の労働者総数は2025年まで9億人以上を保つと見られ、就業・雇用促進の任務は依然として重い。また高齢化が加速しており、2050年には60歳及びそれ以上の高齢者数が4億4000万人前後に達し、総人口の約3分の1を占める見通しだ。
このほか、中国の家庭が伝統的に果たしてきた機能が弱くなる傾向にある。世帯規模がどんどん小さくなり、「空き巣老人」(1人暮らしの老人)と1人っ子世帯の割合がともに高くなった。
李斌主任によると、人口数、資質、構造、分布問題は経済社会の協調と持続可能な発展に影響する重要な要因であるという。中国は「十二五」とそれに続くしばらくの期間、引き続き計画出産という基本国策を揺らぐことなく堅持し、出産政策の連続性と安定性を保ち、合計特殊出生率を1.8前後に保つよう努力していく。
|