古代・伝統文化と現代生活との融合
古代文化や伝統文化と現代生活との融合も灤州古城の大きなテーマだ。モデルエリアでは、毎晩「祭火大典」と呼ばれるアトラクションが行われている。これは、契丹民族文化をテーマにして、古代北方遊牧民族の火を祭る行事を再現したもの。このアトラクションはすでに地元住民の格好の娯楽となっており、毎晩多くの人々が集まってくる。儀式を再現したパフォーマンスが終わると、老若男女が次々に飛び出してきて踊り始め、あっと間に何重もの踊りの輪がかがり火を囲んだ。誰もが慣れた手つきと足取りで踊っていて、このアトラクションが地元住民にすっかり定着している様子がうかがえた。
文化産業はテーマパークや博物館といった「箱」を作るだけでは成り立たない。そこで働く人や消費する人がいて初めて息吹が吹き込まれ、活きた産業になる。管理モデルの構築や人材育成、対外宣伝など課題も多いようだが、続々と輪に加わり満面の笑顔で踊り続ける人々の姿は、完成後の灤州古城の盛況を想像させるに足るものだった。
契丹民俗文化をテーマにしたアトラクション「祭火大典」
(写真はすべて筆者写す)
「北京週報日本語版」2010年11月16日 |