◆生態文化産業:南湖生態公園◆
生態文化産業の主要プロジェクトは、唐山市南部に広がる南湖生態公園だ。公園の面積はおよそ30平方キロで、公園を中心として開発中の南湖生態城(エコシティ)の計画総面積は105平方キロにも及ぶ。公園内にある小山から周囲を眺めると、清らかな水をたたえる大小の湖が点在し、道の両脇は深い緑に覆われており、すがすがしい風景が広がっている。
以前はゴミの山だった小山からの眺め。湖は地盤沈下した炭鉱跡地だった
しかし驚いたことに、すっかり市民の憩いの場所となったこの公園は、実はほんの数年前までは悪臭漂うゴミの山と、地盤沈下した炭鉱跡地に地下水や雨水のたまったどぶ池だったという。この公園は、いわば100年余りの工業発展による負の遺産を、都市の品位を高める優れた自然環境資源へと生まれ変わらせたのである。
公園が完成したのは2009年5月。1年足らずという短期間で、都市のイメージダウン要因だった劣悪な環境を心地のよい市民の憩いの場に作り変えた。公園建設工事に携わり、現在は公園の清掃管理の仕事に就いている張超光さんは、「以前はゴミだらけで悪臭がし、雑草も生い茂っていて、誰も近づこうとしなかった。今は空気もよくなりとても環境がよくなった」と話す。それまでこの周辺で農業に従事していた人々も公園内で働いており、公園は雇用創出にも一役買っているようだ。
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