本誌記者 徐 蓓 金多優
ある専門家は、今後10年、西部地区は中国経済発展の新たなエンジンになると予言している。西は新疆ウイグル自治区とチベット自治区、東は甘粛省と四川省に接する青海省は、そのとりわけ恵まれた地理的優位性により、西部大発展の過程で欠かせない役割を果たすだろう。ここ数年、青海省は現地の優位性を活かして特色ある農業、製造業、観光業を発展させ、循環経済、グリーン経済の発展を堅持しており、独自の道を切り開いていると言える。
青海省常務副省長の徐福順氏 (王心一撮影)
先ごろ、青海省常務副省長の徐福順氏は青海省「十二五」(第12次五カ年)発展計画、生態保護、循環経済発展などの問題について、『北京週報』記者のインタビューに答えた。
――この5年来、青海省のGDP成長率はほぼ10%以上であるにもかかわらず、全国順位ではまだ低いのが現状です。こうした現象を招いた原因は何でしょうか?
実際のところ、西部大開発戦略の実施以来、特にこの5年で青海省は非常に急速に発展しており、GDP成長率は毎年全国平均水準を数ポイント上回っている。私が考えるには、現在青海省の経済が立ち遅れている原因は2つある。1点目は、低いレベルからのスタートだったこと。青海省は地域が広大で資源は豊富だが、それがほとんど開発利用されていなかった。2点目は、西部大開発が始まって以来十数年で青海省も発展してきたが、東南部沿海省・市の発展はさらに速かったということだ。
しかし、ある省の経済発展状況はGDP総量だけで判断してはいけないと思う。青海省は総人口が500万人余りしかいない。GDP総量の順位は低くても、1人当たりGDPの全国順位は決して低くはない。
青海省は『青海省十二五計画綱要』で、「4つのレベルアップ」(総合経済実力・人民生活水準・生態環境保護・社会管理水準のレベルアップ)、「2つの倍増」(域内総生産・財政収入の倍増)、「1つの大幅成長」(都市農村住民収入の大幅成長)、「6つの西部一」(1人当たり経済総量・1人当たり投資強度・都市農村一体化・基本公共サービス・グリーン発展・生態の保護と建設を西部一にする)を実現するという目標を明確にしている。
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